「成功を引き寄せる地道力」國分 利治
2010/01/02公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(92点)
要約と感想レビュー
ヘアサロンのフランチャイズ200店で、年商200億円の國分さんの一冊です。國分さんの顔が、仕事の成長とともに変わっていくのがよくわかる一冊でした。
國分さんの経歴は、20代は美容室で修行。この頃、一日も休まない先輩と出会うことで、自分も一日も休まない生活を送り、自力をつけることができたそうです。これができるかどうか、それが成功できるかできないかの差になると、國分さんは言っています。
・私は自分の経験から、「休みなしで3年間働いたら成功できるよ」とアドバイスします・・・Y君のように私のアドバイスをそのまま実践に移せる人など、当たり前の話ですが非常に少ないのが現実です(p65)
そして、30代で独立しますが、個人店にはやはり限界がありました。人の入れ替わりの激しいヘアサロンでは、明るい将来をイメージできなかったのです。そうしたとき、國分さんは、アメリカの大型美容サロンを見学したのをきっかけに、日本で真似をしてみました。これが、ヒット。
大型店は、ヘアサロンにとって、一つの革新だったのです。大型店が成功すると、40代ではそれをフランチャイズ化していきます。それも黒字店を「のれん分け」していくことで、優秀なオーナーを育てていきました。
・従来の美容業界の「のれん分け」システムは、独立したい美容師に赤字店を譲るというやり方が主流でした。・・・私はこの古い考え方を捨てて、まったく逆の方法を採りました。オーナーに譲るのは黒字店。(p134)
國分さんの言葉、一つひとつに、経営者として自分で悩んで考え抜いた力があるように感じました。能力ではなく情熱、という國分さんに力をもらいながら、今年も自分を信じてやっていきたいと思いました。
本の評価としては★5としましす。國分さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・自分の知らない土地に実際に足を運び、そこで見聞きした情報や経験は、読書のそれとはひと味もふた味も違う大きな財産になるのです(p186)
・先輩というのは、「一日も休まずに働く」人たちでした。・・・実際、休まない派に属していた人たちが、店を引っ張っていました。人間としての迫力が違うというか、簡単に言えば、カッコいいと思いました。(p45)
・結局、成功とはその苦しい時期を乗り越える力があるかどうかにかかってくるのです。いざという時に、ぐっと踏ん張って、冷静に次の一手を打つタフな精神力。私はそれを、結果的にですが「休まずに3年間働く」という経験で得ました。(p47)
・私は、毎朝誰よりも早く店に来て、閉店後は誰にも頼まれていないのに、駅前でチラシを配り続けました・・・私を変えたのは、目標の有無です。25歳までに経営者になると決めた私には、一日一日とタイムリミットが迫っていました。時間がない・・・(p53)
・私がお勧めするのが、出社前の朝の2時間です。朝9時から会社が始まるのなら、明日から朝7時に出社する生活を、騙されたと思って1週間続けてみてください。(P79)
・成功者とは、成功するまで努力をやめなかった人間・・・大切なのは、20年、30年という長期スパンで、自分という人間に懸ける勇気を持つことだと思います(p107)
・人財・・・「なんとか辞めさせないように」から「ここにいる間に、どこに行っても通用する力をつけさせてあげよう」(p153)
▼引用は、この本からです。
【私の評価】★★★★★(92点)
目次
序章 上京前夜(~19歳)ヤンキーあがり―「夢は社長」の原点
第1章 修業時代(20~30歳/年収150~420万円)歌舞伎町の美容院―タコ部屋時代の無休生活
第2章 独立(31~36歳/年収280~840万円)わずか8席の個人店からのスタート―独立、そして、いきなりの挫折
第3章 挑戦(37~40歳/年収840~1750万円)「無謀」な賭け―「大型店」「FC制」という新しいビジネスモデル
第4章 飛躍(41~49歳/年収1800~4億円)「フェラーリ」のような"人財"育成―10年で100人の経営者を育てる
第5章 これから(50歳/年収2億円)「100年に一度の不況」を迎えて―サービスの原点は掃除
著者経歴
國分 利治(こくぶん としはる)・・・アースホールディングス代表取締役。1958年生まれ。19歳で美容院の経営者になることを目的に上京。30歳で独立。40歳で16人のフランチャイズオーナーを育てる。2009年現在、190店舗、オーナー42名。
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