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【書評】「松下幸之助発言集ベストセレクション〈第1巻〉商売は真剣勝負」

2009/03/22公開 更新
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「松下幸之助発言集ベストセレクション〈第1巻〉商売は真剣勝負」


【私の評価】★★★☆☆(78点)


要約と感想レビュー


松下幸之助の考え方

松下幸之助の考え方・感じ方のよくわかる一冊です。内容は非常に古く、発言をそのまま文字にしていますので、読みにくところがありますが、松下幸之助の思考の一部が伝わってくるような感じを受けました。


まず、なんといっても、松下幸之助は社会の出来事を自分なりに解釈し、分析しているように感じました。つまり、実際に起こっていることを、重要視しているのです。


たとえば、450万人の都市に議員が15人。350万人の大阪には100人。こうした事実から「これはおかしいんとちゃうか」と考えるわけです。


ロサンゼルスの町は450万ほどの人口がありますね。大阪は350万ですな。で、450万の人口に市会議員は15人しかおらないんです。大阪は百人いるんです(p47)

国家財政について

同じように、国家財政についても、問題があることがわかるようです。


満州国を建設していたときに比べて、税率が倍になったことを指定して、政府の支出の問題を指摘しています。当時は、軍事費を支出し、満州国を建設する金を国費から出して日本はやっていけていたのです。(ちょっと満州国は古いでしょうか)


あれだけの軍事費を支出し、あれだけの満州国を建設する金を国費から出して日本はやっていた。・・・今日では満州国にはビタ一文も要らない。にもかかわらず、税率は倍になりました。・・・何に金を使っているんでしょうか。これはやはり行政費と申しますか、国家運営費と申しますか、そういうものに余分な費用がかかっている(p216)
 

松下政経塾も30年

松下幸之助はよく、「学ぼうという気持ちがあれば、何からでも学ぶことができるものだ」と言っていましたが、その感覚がわかりました。


このままでは日本はだめになる・・・と松下が作った松下政経塾も30年となります。30年で予想どおり日本は借金を増やし続けましたが、松下幸之助はそれから先の日本を考えていたように私には思えました。


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この本で私が共感した名言


・経営であります以上は一定の利益を確保せんならんことは、常識としてはだれしも心得ております。・・・利益を確保する、利益を取るということに対して、強い信念をどの程度にもっているか(p15)


・薄利多売という言葉がございますね。・・・私は静かに考えてみまして、それはよくないことだと考えました。(p27)


・ここ四、五年の状態を見てみますと、日本の経済上昇率は8%とか10%・・・あたかも日本の軍部が世界を征服するだけの実力があるがごとき錯覚に陥ったと同じような錯覚が、われわれ日本の経済界に生まれつつあるという感じがします(p45)


▼引用は、この本からです。
「松下幸之助発言集ベストセレクション〈第1巻〉商売は真剣勝負」


【私の評価】★★★☆☆(78点)


目次


商売は"私"のものではない
中小企業と人材確保
私の経営観、販売観
経営力を高める
無理をしない経営
私の経営哲学
海外進出について



著者経歴


松下幸之助(まつした こうのすけ)・・・パナソニック(旧松下電器産業)グループ創業者、PHP研究所創設者。明治27(1894)年、和歌山県に生まれる。9歳で単身大阪に出、火鉢店、自転車店に奉公ののち、大阪電燈(株)に勤務。大正7(1918)年、 23歳で松下電気器具製作所(昭和10年に松下電器産業に改称)を創業。昭和21(1946)年に、「Peace and Happiness through Prosperity=繁栄 によって平和と幸福を」のスローガンを掲げてPHP研究所を創設。昭和54(1979)年には、財団法人松下政経塾を設立。平成元(1989)年に94歳で没。


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