「葡萄酒か、さもなくば銃弾を」手嶋 龍一

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葡萄酒か、さもなくば銃弾を

【私の評価】★★★☆☆(74点)


■政治の世界は、経営と同じように、
 絶対に正解というものはありません。


 ある政策を行うと、
 必ず反対する勢力がいる。


 後ろから矢を撃たれたり、
 足をひっぱられる。


 アメリカなら、暗殺さえ
 考えられるのです。


・コリン・パウエル・・・
 黒人大統領が誕生する日が近づいている・・・
 このとき、出馬に徹底して反対したのは
 パウエル夫人だった。
 黒人がホワイトハウスを目指せば
 暗殺されると信じていたからだ。(p18)


■そしてこれが国際政治となると、
 国家の運命さえ、左右してしまうという
 恐ろしい世界です。


 この本では、
 そうした政治の世界に住む人々を、
 一人の人間として描写した一冊です。


■手嶋さんは個個の政治家の
 エピソードに光を当てることで、
 政治の世界を表現しようとしたのでしょう。


 一人ひとりの政治家の政策、判断、
 そして生い立ちと深堀するなかで、
 一人の人間が政策を作り上げ、根回しをし、
 決断していくという難しさを伝えてくれます。


 私には、ジャーナリストというものは、
 ニュースを追うのではなく、
 こうしたニュースの裏側を追うのが
 王道なのではないかと感じました。

 (実際には難しいのでしょうが・・・)


  ・「重要な政治決断の背景に潜む政治家個人の体験を
   決して軽んじてはならない」
   (ピーター・ノーマン)(p145)


■ニュースだけではわからない政治の世界ですが、
 この本を読むと、政治とは研究するに値する
 深い世界だとわかります。


 本の評価としては、★3つとしました。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・「FSX・・・日本が、独自開発に進んでいけば、
   十年後には、日本の航空機産業は飛躍的な水準に達しよう。
   だが、共同開発となれば日本の飛躍を牽制できるはずだ」
   (ビル・ブラッドレー)(p63)


  ・「国家間の問題では、力を持つものこそ正義なのである。
   弱者は悪だと指弾されないよう振る舞うのが精一杯なのだ」
   (フランスの枢機卿リシュリュー)(p281)


  ・「テロ支援国家の解除については、今後、六ヶ国協議の
   関係国ともよく協議して決めていきたい。」アメリカ国務省の
   スポークスマンはこともなげにこう語った。・・・中国が議長国を
   務める六ヶ国協議を日米同盟よりも優位に置く(p253)


▼引用は、この本からです。

葡萄酒か、さもなくば銃弾を
手嶋 龍一
講談社
売り上げランキング: 36979
おすすめ度の平均: 3.0
4 孤影に対しても時に矢を放つ必要があるということ
4 政治の世界での隠された側面を絡めた人物評として印象的
3 大げさなタイトル
2 拍子抜け
3 「渾身のルポルタージュ」は、言いすぎでは?

【私の評価】★★★☆☆(74点)



■著者紹介・・・手嶋 龍一(てしま りゅういち)

 1949年生まれ。NHK政治部記者として外交・安全保障を担当。
 その後、ワシントン特派員、ハーバード大学国際問題研究所フェロー、
 ボン支局長、ワシントン市局長。
 2005年独立して外交ジャーナリスト・作家となる。


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