「世界に誇る日本の道徳力 心に響く二宮尊徳90の名言」石川佐智子
2008/06/13公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
■小学校でよく見かける石像:
二宮尊徳の名言をまとめた一冊です。
松下幸之助の次に来る人は、
二宮尊徳ではないかと思えるほど、
現実に合った知恵を教えてくれます。
■まず、驚くのは、怠惰な農民を支援するためには、
勤勉な農民を表彰すること、
そして、怠惰な農民は滅亡するにまかせることが
秘訣であるとしていることです。
現代の発展途上国支援において、ODAの資金が、
結果して悪徳政治が生き延びる手助けをしている
事実を予言しているように感じます。
・衰えた村を復興させるには、篤実精励の良民を選んで大いにこれを表彰し、一村の模範とし・・・放逸無頼の貧民をさし置いて、離散滅亡するにまかせるのが、わが法の秘訣なのだ(p62)
■また、村の再建を依頼されたときには、
自分の家、田畑を売り、すべてを捨てて
再建に取り組んでいます。
再建がいかに困難であり、
そのためには自らのすべてを賭ける必要があることを
知っていただけでなく、実行しているわけです。
・尊徳が事を起こすときには、つねに退路を断って前進する覚悟がありました。・・・ひとたび責任ある立場に立ったとき、人はその覚悟が必要です。(p89)
■リーダーは、あるべき姿を
100回言える人だといわれます。
100回でだめなら1000回、
1000回でだめなら1万回言い続けるのです。
二宮尊徳も、それを知っており、
ひたすら村を回って、
指導して結果を出しています。
・愚かなものでも、必ず教えるべきだ。従わなくても怒ってはならない。また捨ててはならない。(p189)
■( 二宮尊徳 )は、石像だけではなく
私たちが深くその思想を学ぶ
必要のある人です。
その尊徳の凄さを垣間見させてくれる
良書だと思いました。
本の評価としては★4つとします。
この本で私が共感した名言
・小事を嫌って大事を望む者に成功はない(p31)
・道は書物にあるのではなく、行ないにある(p155)
・いい種も悪い種もすべて自分が蒔いたもの(p112)
・賭をして負けるのは、勝とうとすることの変化である。商人が不利を招くのは、巨利をむさぼることの変化である。脱税や滞納は、しぼりとることの変化である。(p116)
・分度とは収入支出のバランス、計画経済をいい、予算以上の使い方を分内の財を散らす(p51)
▼引用は、この本からです。
【私の評価】★★★★☆(83点)
著者経歴
石川 佐智子(いしかわ さちこ)・・・公立中学校教諭として15年間勤務。退職後、子育てをしながら家庭児童相談、PTA役員など活動する。教育、童話などの著述、講演活動も行う。
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