「頭のいい人の「質問力」と「返事力」」和田 秀樹
2008/01/09公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★☆☆(76点)
要約と感想レビュー
著者が米国留学中に気がついたことは、学生がレベルの低い質問でもどんどん質問するということです。そして質問した生徒が、教授から評価されるという現実に驚きます。アメリカの大学では、知っている人を評価するのではなく、質問する人を評価しているのです。
・アメリカには質問する人間を優秀と見なす文化があり、日本は逆に質問しない人間を優秀と見なす文化があるのです。(p30)
これはつまり、大学では、答えを知っている人を作るのではなく、問題のありそうなところを発見し、( 質問 )によりそれを明確化し、問題の解決を図る力を鍛えようとしているわけです。
・アメリカの教育というのは・・・質問を恥ずかしがらない人間に育てている。・・・優秀な学生が集まる大学ほど、問題解決能力ではなく問題発見能力を鍛えられるのです。(p32)
この本の後半では、質問の上手な使い方が例示されています。
たとえば、グチを言う人には、「君ならどうしたいの?」と質問するのは、( 質問 )の力を利用した基本的な使い方といえるでしょう。
・たとえば同僚があなたに、「部長のやり方はもう通用しないよ」と持ちかけたときに、・・・「キミだったらどんなやり方にするんだ?」と切り返せばどうなるでしょうか。(p69)
また、( 質問 )は自分の思考を広げることにも使えます。
「本当にそうなのか?」と考えると「縦」に深く考えることとなり、「それだけなの?」と考えると「横」に幅広く考えることになります。
・「それだけなの?」と考えると どこが盲点かわかる!(p89)
( 質問 )の力をうまく使える人が、職場での議論をリードできることは明らかです。( 質問 )の力に目を向ける良書だと思いましたので、★3つとします。
この本で私が共感した名言
・質問するためにはもう一つ「照れずに発言する能力」が必要になります。じつは、わたしたち日本人にいちばん不足しているのがこの能力なのです。(p40)
・「○○はご存知?」と訊き、返事のレベルを決める(p115)
・返事の明るい人は、なぜか信頼される(p144)
▼引用は、この本からです。
新講社 (2007/07)
売り上げランキング: 30407
【私の評価】★★★☆☆(76点)
著者経歴
和田秀樹(わだ ひでき)・・・1960年大阪府生まれ、精神科医。東京大学医学部卒、東京大学付属病院精神神経科助手、アメリカ・カールメニンガー精神医学校国際フェローを経て、国際医療福祉大学大学院教授(臨床心理学)、一橋大学経済学部非常勤講師(医療経済学)。老年精神医学、精神分析学、集団精神療法学を専門とする
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングに投票する
メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 40,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 >>バックナンバー |
配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
お気に入りに追加|本のソムリエ公式サイト|発行者の日記
コメントする