「道をひらく 続」松下 幸之助
2006/09/06公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
●松下幸之助が、日々、どのようなことを考えてきたかが
わかる一冊です。
松下幸之助は「風が吹いても、悟る人がおるわな」と
言っているように、自然の法理、世の中の摂理というものを
よく考えていたようです。
・砂糖はあまく、塩はからい。全くの正反対。 だから、あまくするためには砂糖さえあればよいので、塩は不用に思えるけれど、その正反対の塩をすこし入れることによって、砂糖のあまさはさらに深味を増す・・・対立大いに結構・・・排することに心を労するよりも、これをいかに受け入れ、これといかに調和するかに、心を労したい(p21)
●つまり、そうした人間の特性、
社会の法則、自然の摂理に従えば
道が開け、逆らえば失敗するということを
悟っていたのでしょう。
松下幸之助は、そうした理屈では理解できない
自然の摂理を、『理外の理を知らなくてはならない』
とも表現しています。
・起こってほしくないことが、次から次に起こってくる・・・因があるから果があるので、不用意、不心得の因があれば、起こってはならないことも起こってくる・・・不用意、不心得を徹底的に反省しなければならない。(p37)
●私の一番の驚きは、松下幸之助のグチを
はじめて読んだということです。
松下幸之助でもグチっていたとは!!
しかし、グチを言っても、
すぐに「今からでも遅くない・・・」と、
これからの自助努力を誓っています。
・計画の立てかたが悪かったのか、力以上に望みすぎたのか、それともしょせんは自分の意志が弱かったのか・・・ついグチも出て、他に罪をかぶせて、ますべきこともつい怠りがち・・・グチは言うまい。今からでもおそくない。今からでもおそくないのである。(p33)
●体系的ではありませんが、
松下幸之助が日々、どのようなことを
考えていたのか、そして
どのような思考をしていたのか、
参考となる一冊です。
組織のリーダー、国家のリーダーに
読んでいただきたいと思いました。★3つとします。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・やってはならんときには、やってはならん、そして、やらねばならんときには、断固としてやるこれがつまり武士道というものなのである。わが身の利害得失のみで是非善悪を論じ、出処進退を決するならば、これは動物と大して変わりのないことになる。(p43)
・天地は日に新たであり、人の営みもまた日に新たである。だからほんとうは、昨日の考えは、きょうは一新されていなければならない・・・危機とは転機の自覚のないことをいうのである。(p109)
・同じ人間である限り、自分も他人も顔の造作が大体同じであるように、心の働きも、人によって、もともとそんなに大きなひらきのあるものではない・・・そのくせ、ほんのわずかの心がけのちがい、考え方のちがいで、人を幸せにもし、不幸にもする。(p213)
・若き人びとよ。・・・こんどはあなたとあなたのこどものための世紀を、みずからの手でつくりあげなければならない時がきているのである。世界をどう変えるのか。日本をどんな国にしていくのか。そのなかで、自分はどんな役割を果たしていこうとするのか。二十一世紀は、もう始まっている。(p263)
▼引用は、この本からです。
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経営の神様の言葉
自然から学ぶとは、こう言うことですか。
前作を理解してから読むのがおすすめです
肩の力が抜けた「道をひらく」
【私の評価】★★★☆☆(77点)
■著者経歴・・・松下 幸之助
松下電器、ナショナル、パナソニック創業者。
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