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「初等ヤクザの犯罪学教室」浅田 次郎

2008/11/21公開 更新
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初等ヤクザの犯罪学教室 (幻冬舎アウトロー文庫)


【私の評価】★★★☆☆(74点)


要約と感想レビュー

 毒入りチョコを置いたり、江崎社長を誘拐したグリコ・森永事件は、なぜ犯人の完全犯罪が成功したのか?
 倒産しそうな会社に近づく「整理屋」の手口とは?
 殺し屋の鉄則とは?


 こうした知識を浅田さんが知っているのが不思議ですが、怖いもの見たさと、実はそうなんだ、といった好奇心を刺激してくれます。


・世の中には一生寝て暮らす方法が、ちゃんとあるのです。・・・一つは、金を貸して利息で暮らすこと。もう一つは、金を借りて永久に返さないこと(p100)


 多くの人がオレオレ詐欺のような犯罪者の手口を知っていれば、防げる犯罪があるはずです。敵を制すためには、敵を知らなくてはならないのです。


 すべての項目が本当ではないようですが、高利貸しの手法や賄賂の渡し方など興味深い内容でした。社会人として、裏の社会勉強として読むべき内容だと思いましたので、★3つとします。


この本で私が共感した名言

・通例、飲酒を伴う事故に保険はおりませんから、被害者に対する補償はすべて実費でまかなわねばなりません。被害者の質によっては一生ただ働きしなければならないことも(p18)


・あらゆる犯罪にあてはまる基本でありますが、近在の警察署の所管図を十分頭に入れておき、犯行後はすみやかに他の所管へ逃げ込む(p81)


・テレビドラマなどではよく、背後から忍び寄って後頭部をガツンと殴って相手を気絶させてしまう・・・ところが実際にはあんなふうに不意にガツンとやれば、五回に一回ぐらいは死んでしまう(p201)


▼引用は、この本からです。


【私の評価】★★★☆☆(74点)



目次

善良な市民が陥る「犯罪」の落とし穴
シャブのはびこる理由及びグラム一年の重さ
居心地のいいブタバコと悪いブタバコ
殺されないための知識または殺人者の鉄則
殺人術入門(罠のはめ方;殺る者と殺られる者)
「銀行強盗」成功のための傾向と対策
ちょっとだけ教えよう「整理屋」の実態
「食う・寝る・遊ぶ」ための最善の方法
怖いのはヤクザより胆のすわったシロウト


著者経歴

 浅田 次郎(あさだ じろう)・・・1951年生まれ。1995年『地下鉄(メトロ)に乗って』で吉川英治文学新人賞受賞。1997年『鉄道員』で直木賞受賞。2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞を受賞。その他著書多数。


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