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「悪漢(ワル)の流儀」許 永中

2024/01/13公開 更新
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「悪漢(ワル)の流儀」許 永中


【私の評価】★★★☆☆(70点)


要約と感想レビュー

イトマン事件で逮捕される

許永中とは何なのかと手にとった一冊です。許永中は、イトマン事件で逮捕、有罪となっています。イトマン事件では、経営コンサルタントだった伊藤寿永光がイトマンに常務として潜り込み、数千億円ものカネが暴力団に流れたという。


この本では、最初にイトマンが所有するフランスの画家・ロートレックのコレクションを許永中に買い取ってもらうことから始まったという。もともとその絵画は、イトマンのメインバンクだった住友銀行で「天皇」と呼ばれていた磯田一郎会長の娘が勤める高級美術品専門店が売りに出していたもので、それを磯田がイトマンに買い取らさせたというのです。


イトマンの河村社長は住友銀行から送り込まれた磯田会長の側近であり、イトマンは実質的に住友銀行の一部門であったのです。その後、イトマンは許永中が買い取った絵画を担保に、3000億円を融資するのです。これは絵画の値段がどうにでもなることを利用して、イトマンから3000億円を引き出したのでしょう。もちろんこの3000億円はどこかに消えてしまうのです。


イトマン事件や石橋産業事件などはいずれも私のもとにトラブル処理を依頼する形で持ち込まれたものばかり。自ら仕掛けたり、乗っ取りをかけたりしたわけではない(p77)

許永中は在日朝鮮人の経済ヤクザ

著者の許永中は、在日朝鮮人であり、暴力団との関係を隠しません。山口組三代目菅谷組の幹部だった生島久治を「兄」と呼び、京都の暴力団会津小鉄会の高山登久太郎も在日一世の世代の同胞の大先輩であるとしています。


そもそも、暴力団柳川組は日本における在日への差別に対して、暴力によって対抗しようとしたものであると定義しているのです。ここまでどうどうと開き直るところが、在日朝鮮人らしさなのでしょう。


また、山口組とも深い関係を持っており、山口組の直参だった古川組組長の古川真澄が逮捕されたときには、古川家族や愛人の生活費の面倒を見たことを告白しています。


柳川次郎は69年に柳川組を解散してカタギとなってからは、韓国の情報機関と深い関わりを持っていた・・「柳川が事実上の駐日代表だった」とまで言う公安関係者もいる(p169)

亀井静香は手段を選ばない

興味深かったのは、亀井静香についての記載でしょう。警察キャリアとして警備公安畑を歩んだ亀井静香は目的のために手段を選ばない人間であったという。元運輸大臣でもある亀井静香は、空港の警備を独占するJSSという会社を作り、自ら会長となっていることと関係があるのでしょうか。


また、亀井静香さんが地元の広島国税局に脱税事件で危なくなったとき、許 永中が亀井から依頼を受けて、大蔵大臣であった竹下昇に依頼して、広島国税局を抑えたという。本当なのかわかりませんが、許 永中は亀井が嫌いなようです。逆に言えば、警察官僚出身の亀井静香は、在日と暴力団にとって敵なのかもしれません。


亀井さんには、いところがあった。そして、その非情さは、亀井さんがことと無関係ではなかったように思う。その政治姿勢は「覇道」そのものであった(p29)

在日ヤクザは手段を選ばない

暴力団と在日朝鮮人は、このように差別や弱みを握って、手段を選ばす金を奪い取るのだと思いました。もちろん、差別をしたり、弱みを持っている人が悪いので、自分たちは仁義に厚い人間だと言い張るのです。素晴らしいロジックです。


韓国や北朝鮮の政治姿勢は日本人とは相いれないと感じることが多いのですが、いくら依頼されたとはいえ、日本に併合してしまったのは間違いだったのでしょう。もう少し、許 永中については調べてみたいと思います。


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この本で私が共感した名言

・皇民党事件・・私はもともと日本皇民党の総隊長だった大島竜珉さんと特別なラインがあった・・詳細は明らかにできない。ただ、関係者の誰もが顔が立つようにお膳立てをすると、仁義に厚い日本皇民党の大島さんは降りてくれた(p41)


・大谷貴義のもとで私がボディーガード兼秘書として仕えたのは、20代のときである(p48)


・大山倍達・・空手の極真会館の創始者だ・・大山さんは戦前の朝鮮半島の全羅北道に生まれた在日韓国人である(p174)


▼引用は、この本からです
「悪漢(ワル)の流儀」許 永中


【私の評価】★★★☆☆(70点)


目次

1章 道
2章 漢
3章 夢
特別手記 父と私(許英恵)



著者経歴

許永中(きょ えいちゅう)・・・1947年大阪府大阪市大淀区(現・北区)中津生まれ。在日韓国人2世。大阪工業大学中退後、さまざまな事業に関わり、大谷貴義や福本邦雄らの知己を得て「戦後最大のフィクサー」と呼ばれる。1991年、イトマン事件に関与したとして逮捕されたものの、保釈中の1997年に韓国・ソウルで失踪。1999年に都内で身柄を拘束される。黒羽刑務所、ソウル南部矯導所に服役し2013年に仮釈放。現在はソウル市内にて暮らす


許永中関連書籍

「許永中 日本の闇を背負い続けた男」森 功
「住友銀行秘史」國重 惇史
「悪漢(ワル)の流儀」許 永中


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