「売るための努力ほど、無駄なものはない!」曽我 浩行
2024/01/12公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
自社製品をネット通販する
釣りバカ社長が教えるネット通販事業で儲ける方法です。著者は海外の商品を転売する輸入販売業からはじめて、現在では自社製品を企画・開発し、ネット通販で儲けているという。他社の製品を輸入して販売するのは簡単がゆえに、多くのお店が同じ商品を売っているので差別化ができません。また、利幅も小さいので、労多くして儲からないというのです。
自社製品を製造するというとハードルが高いように感じますが、多くの製品の製造は外注することができます。問題は何を売るのか、どんな特徴をもった商品を製造するのか、ということなのです。
転売がメインだった時代は・・いつもカツカツでした。その点、自社製品をECショップで販売するスタイルなら・・従業員3~5人+外注で年商10億円(p48)
自社製品をネット通販する
自社製品を開発するときに著者が強調するのは、消費者の「不満」を解消してくれる商品を開発するということです。売る努力をせずとも、勝手に売れていく商品を売るのです。消費者の「不満」を把握するために、ライバル商品のレビューを読んで、整理してみます。実際にライバル商品を買ってみることも必須です。
さらにアンケート調査をするなら、ランサーズを使えば、1件5~10円程度でアンケートを募ることもできるという。このように開発しようとする商品について、消費者が何に不満を持っているのか、ライバル商品の特徴は何か、など深く知ることで、消費者に刺さる商品を開発できる可能性が高まるのです。
ECモールへの出店を考えている方・・やってほしいのが、楽天市場やAmazonのランキングチェックです(p88)
送料無料、100%返品保証
ネット通販事業を行っていると、送料設定をどうするのか、広告はどうするのかなど考えることは多いと思います。著者は、送料無料、100%返品保証でネット通販を行っているという。これは、商品検索の際に「送料無料」で絞り込む人が一定数いることと、「自分たちがほんとうにいいと思った商品だけを商品化して売る」という理念に沿ったものなのです。
それ以外にも広告の予算目安や、写真は必ずプロのカメラマンに頼んでいること。ビジネスが軌道に乗るまでは、梱包や出荷は基本的に自社で行うなど、実務者だからわかるアドバイスがありがたい。曽我さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・ECにクレームはつきものです・・・問い合わせ窓口は、メールと電話の両方を用意する・・電話ならお客様に不都合なことでもオブラートに包んで伝えやすい(p207)
・「悪いレビュー」が投稿されないよう・・予想される不満ポイントについてLP内で言及し、あらかじめ理由を説明しておく(p230)
・売れない不良在庫を処分・・おすすめしたいのがクラウドファンディングです・・支援をしてくれた人に、その対価として商品を送る(p57)
【私の評価】★★★★☆(83点)
目次
第1章 「売るための努力」ほど無意味なことはない
第2章 いい商品とは「市場がある商品」
第3章 アイデアを出すより、顧客の「不満」を拾え
第4章 「不満」をつかんだら商品の価値に転換する
第5章 LPとCSで大差がつく!「買ってもらえるショップ」の作り方
第6章 理念を伝えてブランド力を高める「タグライン戦略」
第7章 会社が右肩上がりで成長する「戦略」と「仕組み」
第8章 不満を信頼に変えて「ビジネスの循環」を設計する
著者経歴
曽我浩行(そが ひろゆき)・・・株式会社Global Bridge Trading 代表取締役。大阪府大東市 生まれ。6歳の頃に両親が離婚し、複雑な家庭環境の中で育つ。高校卒業後、証券会社へ入社して間もなく結果を残し、責任の大きいポジションに抜擢される。以降複数の会社で圧倒的な営業成績を残しスピード出世を果たす。2006年、輸入販売業を始め独立し、2007年に株式会社Global Bridge Tradingを設立。創業から16年間事業成長・黒字経営を継続し、EC事業だけで15億の売り上げを超える。飲食店経営など多角的に事業を拡大している。2021年には経営コンサルタントとして、ECビジネスのコミュニティ「TSUNAGU」 を設立。現在、YouTubeチャンネル「釣りバカ社長のGROOVY FISHING CHANNEL」は、登録者数は4.6万人を超える。
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