「リクルートで学んだ「この指とまれ」の起業術」高城 幸司
2008/11/20公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(94点)
要約と感想レビュー
リクルートの強みは読者データ
リクルートといえば、じゃらん、リクナビ、就職ジャーナル、CarSensorなど、わたしたちに身近な情報サービス会社です。
そして、バブル期の不動産関連損失1兆6000億円を15年間で返済してしまったすごい会社でもあり、この本を読むと、その秘密の一端がわかります。
リクルートといえば、営業が強い印象がありますが、やはりメディアを持っている強さがあるようです。自らのメディアであるがゆえに、データを持つことで、顧客をコンサルティングできるわけです。また、これが高収益を支える秘密なのでしょう。
「『ゼクシィ』の営業の対応が最近は良くないけど、読者データを握っているから競合に切り替えられない」とぼやいていました。(p73)
リクルートの起業力は風土
そして、リクルートのもう一つの強さは、新しい事業を立ち上げる起業力です。この本から伝わってくるのは、リクルートの企業力は、「新規事業はかっこいい」という風土と、仮説を立てて、検証していくノウハウが組織のなかに息づいていることです。
だから、一定のお客様から支持を獲得できれば、それが一気に横に広がるという経験則があるので、小規模でチャレンジして、一定の期間にナンバーワンの価値を実現できなければ、潔く撤退するのだという。
10個の斬新なアイデアより仮説を積み上げて成功への道に近づく。(p66)
価値のある仕事とは何だ?
リクルートの先輩たちは、「仕事とは何かを実現するものである。そのことを覚えておけよ」とか「ところで、お前が考える価値のある仕事とは何だ?」と深い質問をしてくれるという。
これほどリクルートの仕事の雰囲気を伝えてくれる本を読んだことがありません。中身が非常に濃く、さらに心に訴えかけてくるところが多い。これは名著だと思います。★5つとしました。
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この本で私が共感した名言
・早期の結果を出す秘策・・・
1 ・・・経営者、それも社長にしか会わない
2 営業の最大の説得ツールは事例。だから事例を徹底して勉強する(p39)
・マネジメントとは「部下の悩みを聞くために毎日一緒に飲む」ことではありません。・・・ビジョンを語ることです。(p122)
【私の評価】★★★★★(94点)
著者経歴
高城 幸司(たかぎ こうじ)・・・1964年生まれ。1986年リクルート入社。情報通信関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。1996年新規事業を提案して『アントレ』創刊に関わる。2000年事業部長、『アントレ』編集長を経て2005年独立。セレブレイン代表取締役。
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