「新しい管理職のルール―課長昇進。今日から自分を守りなさい!」高城 幸司、仁木 一彦
2015/07/01公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
20年前は、前任者の資料を渡されて、「これを見てやれ!」と言われて引き継ぎは終わり。今は、「やり方がわかりません。ちゃんと教えてください」と言われます。さらには、「言っている意味がわかりません」「課長がやったほうが早いんじゃないですか」と言う人も。
昔なら、「お前のようなのはいらない!」となるのでしょうが、現代社会ではそうした対応が難しい場合があるのだと思います。
・理屈っぽい若手、立場をわきまえない若手も増えている。「つまり、課長が前回言っていることは撤回するということですよね?」などといったもの言いを平気でする(p42)
やるべきをしっかりやらなくてはならない時代なのだと思います。課長なら、課としてやるべきことを示し、期限と達成レベルを明示する。係長なら、課長の示した目標をいかにチームで達成するかを考え、具体的な指示をする。そうした役割をしっかり実行していかないと評価されないし、部下もついてこないのです。
・部下が自分の努力の意味を具体的にイメージできるような理屈をしっかりと説明できなければ、本当の意味で部下は動かないのである(p31)
理想の管理職とはいわないまでも、間に合う管理職になるために勉強と訓練が必要なのだと思いました。自ら管理職の立場で苦労された高城さんのアドバイスが心にしみる一冊でした。高城さん、仁木さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・意思決定のプロセスが明確であることが重要・・「皆で考えたプランを承認する」という意思決定のプロセスを踏む必要がある(p80)
・いいと思えば、「よしやってみろ」で済むことが多かった。今はそれが許されない。「確かにいいね。では明後日午後二時から会議を開いて決めよう」となる(p82)
・皆の仕事内容、進捗状況の見える化をしなければならない・・誤解を避けるために、
1 極力、密室で仕事の指示をしない、
2 仕事の情報の共有には会議を活用する・・(p74)
・会社の戦略を、自分の言葉で語れることが重要なのだ・・誰の目にも明らかな道筋、行動計画、数値目標を提示しなければならないのである(p65)
・日常のマネジメントでは、
1 時間を管理する、
2 業績を管理する、
3 役割分担をする、
4 リスクを管理する、・・・
これに加えて、リーダーには「人望」も求められます(p16)
・日ごろから部下の仕事ぶりを見ていないと、評価のときにあわてることになる・・「なぜ、僕の評価はこんなに低いのですか」という問いに常に答える用意が必要なのだ(p23)
・管理職として組織をリードするためには、
1 業績を上げる(短期の職務)、
2 戦略を立てる(中期の職務)、
3 人を育てる(長期の職務)(p16)
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【私の評価】★★★★☆(83点)
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目次
プロローグ それでも管理職になりますか
PART1 部下マネジメントのルール
PART2 コンプライアンスのルール
エピローグ これからの管理職にもとめられる能力
著者経歴
高城 幸司(たかぎ こうじ)・・・1964年生まれ。1986年リクルート入社。情報通信関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。1996年新規事業を提案して『アントレ』創刊に関わる。2000年事業部長、『アントレ』編集長を経て2005年独立。セレブレイン代表取締役。
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