「「課長」から始める 社内政治の教科書」高城 幸司
2014/12/30公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(94点)
要約と感想レビュー
著者は、経験から正論は、かならずしも社内で通るわけではないと言います。だからこそ、自分の正論を通すためにも社内政治に通じていなくてはならない。人間が作る組織で、政治・・人間関係から逃げることはできないのです。
自分の正論を通すためには、「この人の言うことなら、協力しよう」という人を増やすことが必要です。これを社内政治と言うわけです。
・定期的に報告・相談する機会を設けるといいでしょう・・こまめな報告を好む上司であれば1週間から2週間ごとに・・(p201)
まず課長のするべき基本は、自分の部下を掌握すること。それは部下に迎合するということではありません。経営側に立っているという原則を守り、部下の意見を受け止め、ではどうしたいのかと問いかける。仕事で結果を出すことでしか、部下の信頼を得ることはできないのです。
・部下を「味方」につけようと、迎合するようなことは絶対にしてはいけません。それをした途端に、部下はあなたを軽く侮るようになるだけです。それよりも、とにかく「結果」を出すことです(p155)
課長になれば、周囲からは限りない要求が出てきます。それをすべてやっていてはやりきれないし、品質も低下してしまう。そうした交渉にも政治力が必要とわかりました。高城さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・課長は、現場仕事の競争からは降りて、部下同士を競わせることで、影響力を相対的に強めることができるのです(p162)
・部下の批判に同調するのはもちろんのこと、不用意に経営陣を擁護するのも避けたほうがい・・すみやかに建設的な会話に持ち込むことです。たとえば、「じゃ、どうしたらいいと思う?」(p142)
・「自分は経営側の人間である」というタテマエを絶対に崩さない・・・部下が経営批判を口にしたときは、その正否は問わず、まずは受け止めてあげることです(p142)
・求心力のある管理職には共通点があります。それは「部下をよく知っている」ということです(p145)
・悪い情報ほど早く報告することを徹底してください。絶対に上司を驚かしてはいけません(p200)
・相手があなたの「善意」を利用しようとしているだけなのかどうか・・・単なるエゴイストであれば、その人物とは適切な距離をとるのが賢明です(p60)
・僕はいつもできるだけ議論は避けるんですよ。教えを乞うたり、バカなふりをしたり・・ちゃんと準備していれば、相手を自分の思うように誘導することはできますよ(p76)
・「敵が友となる時、敵を滅ぼしたとは言えないかね?」これは、リンカーンが遺した言葉です(p269)
・政治に勝とうが負けようが、人生においてはたいした問題ではない(p282)
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★★★(94点)
読んでいただきありがとうございました!
目次
第1章 社内政治は「影響力のゲーム」である
第2章 おしゃべりに政治の巧い者はいない
第3章 リアリストしか生き残れない
第4章 部下を掌握する
第5章 上司を攻略する
第6章 課長のために派閥「学」
第7章 「政治」に勝つより大切なこと
著者経歴
高城 幸司(たかぎ こうじ)・・・1964年生まれ。86年リクルート入社。情報通信関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。96年新規事業を提案して『アントレ』創刊に関わる。00年事業部長、『アントレ』編集長を経て05年独立。セレブレイン代表取締役。
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