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「わが闘争(上・下)―国家社会主義運動」アドルフ・ヒトラー

2015/07/02公開 更新
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わが闘争(上)―民族主義的世界観(角川文庫)わが闘争(下)―国家社会主義運動(角川文庫)


【私の評価】★★★☆☆(75点)


要約と感想レビュー

 ヒトラーならではの自信満々の論理構成された一冊でした。領土は武力でもって奪うものである。ユダヤ人は金融で国家を支配する。遺伝する欠陥を持った人間は子どもを作れないようにする。宣伝は、短く繰り返すこと。悪知恵をはっきり書籍化するとはすごいな~と思いました。


 特に「世論」というものは、徹底的かつ持続的な啓蒙、宣伝、教育によって得られ、特に新聞が大事と書いてあることが印象的でした。そして資産家(ブルジョア)がユダヤ系の新聞を読んでいるのを批判しています。こうした報道機関の統制は、ロシアのプーチン大統領と似ていると感じました。そしてプーチンがチェチェンやウクライナを敵対者として、徹底的に破壊し殺略することで支持率を上げようとしたように、ヒトラーも民衆の心を獲得するためには、敵対者を絶滅させることだと書いてあることにびっくりしました。


 また、欠陥のある人間は、子孫を残せないように計画的に遂行することを推奨しており、中国の新疆ウイグル自治区で行っている、強制収容所と避妊処置との共通性にも驚愕したのです。こうした本を堂々と出版して売るという感覚が、すごいと思いました。そしてそれを買う人がいるわけです。ただ、実際、世の中には、プーチンや習近平のような人もいますので、その種の人と同じ匂いを感じました。ヒトラーさん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・宣伝工作の独創性はすべて、いつも同時に基礎的原則が鋭敏に顧慮されなければ、成果はあがらない。宣伝は短く制限し、これをたえず繰返すべきである。(上p242)


・アーリア人種は―しばしば、本当に奇妙なくらいの少ない人数で―異民族を征服し、そして新しい領域の特殊な生活環境(肥沃さ、風土の状態等)によって刺激されつつ、かれらのうちに眠っていた精神的、創造的な能力を発展させる(上p379)


・千年にわたる商人としての老練さにおいて、かれら(ユダヤ人)はまだ不器用な、とくに際限のない正直さをもったアーリア人種にはるかに勝っている。だからして、もはや商業は近いうちにかれらの独占となりそうである。かれらは金貸をはじめるが、それも相変わらずの高利貸を始めるのだ。(上p402)


・抑圧されている国土は激しい抗議でもって共通の国のひざの中に戻ってくるのではなく、戦闘力のある剣によって取り戻されるのだ(下p301)


・ユダヤ人は自分たちの至福千年王国の中に、日本のような国家主義国家が残っているのをはばかり、それゆえ自分自身の独裁が始められる前にきっちり日本が絶滅されるよう願っている(下p338)


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【私の評価】★★★☆☆(75点)


目次

Ⅰ 民族主義的世界観
 第一章 生家にて
 第二章 ヴィーンでの修行と苦難の時代
 第三章 我がヴィーン時代の一般的政治的考察
 第四章 ミュンヘン
 第五章 世界大戦
 第六章 戦時宣伝
 第七章 革命
 第八章 我が政治活動のはじめ
 第九章 ドイツ労働党
 第十章 崩壊の原因
 第十一章 民族と人種
 第十二章 国家社会主義ドイツ労働党の最初の発展時
Ⅱ 国家社会主義運動
 第一章 世界観と党
 第二章 国家
 第三章 国籍所有者と国家の市民
 第四章 人格と民族主義国家の思想
 第五章 世界観と組織
 第六章 初期の闘争 演説の重要性
 第七章 赤色戦線との格闘
 第八章 強者は単独でも強い
 第九章 突撃隊の意味と組織に関する根本的の考え方
 第十章 連邦主義の仮面
 第十一章 宣伝と組織
 第十二章 労働組合の問題
 第十三章 戦後のドイツ同盟政策
 第十四章 東方路線か東方政策か
 第十五章 権利としての正当防衛



著者経歴

 アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)・・・1889年-1945年。国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)の指導者。オーストリア=ハンガリー帝国オーバーエスターライヒ州生まれ。1933年には大統領による指名を受けてドイツ国首相。1934年、ヒンデンブルク大統領死去に伴い、大統領の権能を個人として継承(総統)。1939年のポーランド侵攻し、第二次世界大戦を起こす。


ナチス関連書籍

「わが闘争(上・下)―国家社会主義運動」アドルフ・ヒトラー
「ヒトラーの正体」舛添 要一
「ナチスの発明」武田 知弘


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