「国家情報戦略」佐藤 優、コウ・ヨンチョル

国家情報戦略 (講談社+α新書)

【私の評価】★★★☆☆(79点)


■日本、韓国で、国家によって粛清された
 インテリジェンスに深くかかわったお二人の対談です。

 情報機関、インテリジェンスの世界について、
 出せる範囲で語っているのでしょうが、
 それでも興味深い対談でした。


  ・NSAはいま、国際ビジネス、イスラムのテロリスト・グループ、
   国際的な麻薬取引、核拡散関連の情報こそを、
   優先順位の上位に置いています。(高)(p94)


■諜報機関は、国家間の活動ですので、
 テレビや新聞にはあまり出てきません。

 出てくるとしても情報操作の一環であったりするわけですから、
 こうしたお二人の話は、ニュースの裏を考えるのに
 参考となるのでしょう。


  ・アメリカの情報機関は、アンゴロサクソン五カ国を形成する
   イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド以外は、
   同盟関係にあっても完全な友邦だとは考えません。(高)(p97)


■最終的な対談の結論は、
 日本もCIAのような情報機関を作るべきである
 ということです。

 国家の存続と安全を守るために、
 情報機関は最低限必要なのでしょう。


  ・将来、「核の帝国主義時代」が訪れる前の段階で、
   日本が取るべき国家戦略とは何でしょうか。
   それは佐藤優氏が唱えておられるように、本格的な
   インテリジェンス機関を設立することなのです。(高)(p202)


■情報機関に関係する人には、
 常識的内容なのでしょうが、
 普通の人には興味深く読めると思います。

 スパイの世界をちょっとだけ
 覗ける一冊ということで、★3つとしました。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・不思議に思うのは、日本の大学に安全保障や国防、
   セキュリティ、エネルギー資源関連の学部・学科が
   ないことです。(高)(p125)


  ・フィリピンのルバング島から生還した元陸軍少尉、小野田寛郎さんも
   陸軍中野学校出身です・・・分校の出身なんですね・・・そこでは
   ゲリラ戦やテロ、破壊工作を専門に教育していた(佐藤)(p117)


  ・国際社会においては「国家元首は嘘をつかない」という原則があって、
   国家元首が嘘をつくと、外交ゲームがものすごく面倒くさいことになる。
   ・・・しかし、北朝鮮はこのルールを守らない。(佐藤)(p156)


▼引用は、この本からです。

国家情報戦略 (講談社+α新書)
佐藤 優 コウ・ヨンチョル
講談社
売り上げランキング: 25487
おすすめ度の平均: 4.0
5 世界の情勢を知れ
4 国際面の読み方が変わる
5 「薄味」
5 インテリジェンスの面白さと恐ろしさ
4 インテリジェンスとはこういうことなのか

【私の評価】★★★☆☆(79点)


■著者紹介・・・佐藤 優(さとう まさる)

 1960年生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了。
 外務省入省。在イギリス日本国大使館、在ロシア連邦日本国大使館に
 勤務した後、1995年より外務省国際情報局分析第1課勤務。
 2002年に背任容疑、偽計業務妨害で逮捕される。

■著者紹介・・・コウ・ヨンチョル

 1953年生まれ。元韓国海軍少佐。
 海軍士官学校、海軍大学、韓国朝鮮大学を卒業。
 艦艇高速艇隊長、海軍航空団人事課長、済州道地域司令部情報参謀、
 海軍士官学校教官等を歴任。1989年から国防省海外情報部日本担当官、
 北朝鮮担当官を務める。1993年金泳三政権の軍部粛清により、
 全斗煥、盧泰愚の元大統領らとともに禁固刑に処され除隊。

─────────────────

■関連書評■
a. 「国家の罠」佐藤 優
【私の評価】★★★★★

b. 「インテリジェンス武器なき戦争」手嶋 龍一、佐藤 優
【私の評価】★★★★☆


読んでいただきありがとうございました!

この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
人気ブログランキングに投票する
にほんブログ村 本ブログへ


メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」
44,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。
もちろん登録は無料!!
        配信には『まぐまぐ』を使用しております。



お気に入りに追加
本のソムリエ公式サイト発行者の日記

トラックバック(1)

トラックバックURL: http://1book.biz/mt/t-kazu-b/3059

【本ナビ】 一日一冊読書感想集 - 「生かされて」イマキュレー・イリバギザ (2009年6月28日 10:50)

【私の評価】★★★☆☆(71点) ■最近、アフリカでは、スーダンで虐殺が発生し... 続きを読む

コメントする

★★★★★ 94点の書籍
 失敗百選 41の原因から未来の失敗を予測する 会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ (マイコミ新書) なぜ消防署で住宅ローンがバカ売れするのか?―お役所系集団に口コミで売り込む方法 発酵道―酒蔵の微生物が教えてくれた人間の生き方 「なりたい
自分」に
なる心理学
死ぬまでに知っておきたい 人生の5つの秘密
最後の
パレード
成功者の習慣 成功する人は何が違うのか[CD] 交渉術 挑戦する経営―千本倖生の起業哲学 トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈1〉ブランド人になれ! (トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦 (1)) 弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術
脳が教える! 1つの習慣 「先読み力」で人を動かす ~リーダーのためのプロアクティブ・マネジメント~ 小泉官邸秘録 あなたに奇跡を起こす笑顔の魔法―心から笑えなくても大丈夫 専業主婦が年収1億のカリスマ大家さんに変わる方法 スピリチュアルワーキング・ブック
ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する―絶対に失敗しないビジネス経営哲学 史上最高のセミナー 中国の「核」が世界を制す 続・志のみ
持参
ちょっとアホ!理論 倒産寸前だったのに超V字回復できちゃった! 社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!
出会う人みな、仕事の先生 冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見 松下幸之助翁82の教え―私たち塾生に語った熱き想い 話し方入門 新装版 マザー・テレサ―あふれる愛 幸運を引きよせるスピリチュアル・ブック―“不思議な力”を味方にする8つのステップ
いま自分の
ために何が
できるか
 
社長の
販売学
 
ユダヤ5000年の教え―世界の富を動かすユダヤ人の原点を格言で学ぶ   夜回り先生 (小学館文庫)   本気で生きよう!なにかが変わる   変な人の書いたツイてる話  
こころのチキンスープ―愛の奇跡の物語   影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか   面白いほど成功するツキの大原則―ツイてツイてツキまくる頭の使い方教えます   NEWグランド
マネジメント
 
坂の上の雲〈1〉    
           
           

最近のLine up

バックナンバー

Powered by Movable Type 4.25