「アメーバ経営」稲盛 和夫

| コメント(0) | このエントリーをはてなブックマークに追加

アメーバ経営―ひとりひとりの社員が主役

【私の評価】★★★★★90点


●稲盛経営の一つの大きな柱といえば、
 アメーバ経営でしょう。


 会社を小さな組織に分割し、
 それぞれの組織(アメーバ)を
 一つの会社のように取り扱います。


 ・中小企業がどんぶり勘定のままで大きくなれば
  管理不可能となり潰れるとよく言われるが、
  当時の会社は、すでにその状態に近づいていた(p28)


●社外のみならず、アメーバ同士の取引についても、
 それぞれのアメーバの利益を乗せた価格で取引が行われ、
 それぞれのアメーバが決算を行っています。


 つまり、社外と取引しているアメーバは
 市況により取引価格を変えるため、
 社内のアメーバ間の取引により、
 市況がすぐに全社に共有されることになるのです。


 ・アメーバ経営では、製品の市場価格がベースとなり、
  社内販売により市場価格が各アメーバに直接伝えられ、
  その社内販売価格をもとに生産活動が
  おこなわれている。(p135)


●決算といっても、
 会社の決算とはちがいます。


 労務費は経費に参入せず、その代わり、
 付加価値を労働仕事で割った数字を
 見るようにしています。


 ・経営というものは、月末に出てくる
  時間当たり採算表を見ておこなうものではない・・・
  日々集計をおこない、その結果をスピーディーに
  現場へフィードバックしている。(p150)


●これは、アメーバが、人件費を
 コントロールできないこともありますが、

 時間あたりの付加価値を把握することで、
 労務費単価と比較することで、

 利益が出るか出ないかが把握できるからでしょう。


●しかし、実際にアメーバ経営を進めるなかでは、
 アメーバ間のさまざまな問題が
 発生しているのも確かです。


 システムに完璧なものはありませんから、
 そうした問題を解決するためにも、
 会社の理念の共有や、
 部門リーダーの調停が必要なのです。


 ・アメーバ経営を実践していくと、担当している事業を守り、
  また伸ばしていくために、
  リーダーが優秀な人材を自部門に
  囲い込むようなことが起こる。・・・
  しかし、それでは適材適所の人材配置ができなくなり、
  会社全体の進歩発展が阻害されてしまう。(p242)


●アメーバ会計を維持するのは、
 たいへんなことでしょう。


 それでも独自の管理会計を推し進める稲盛さんに、
 ドンブリ勘定に対する危機感を感じました。


 アメーバ会計だけでなく、
 経営そのものについて示唆に富む
 内容の一冊でしたので、★5つとします。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・金銭により人の心を操るような報酬制度を
  京セラはとっていない。・・・
  アメーバがすばらしい実績をあげれば、
  会社に大きく貢献してくれたという理由で、
  信じ合う仲間たちから賞賛と感謝という
  精神的な栄誉が与えられる。(p84)


 ・技術的優位というのは、
  このように永遠不変のものではない。
  だから、企業経営を安定させようと思うなら、
  たとえ技術的にさほど優れていなくとも、
  どこでもやれるような事業を優れた
  事業にすることが大切である。(p92)


 ・外注を増やすことで、自部門の従業員を減らして、
  「時間当たり」をよくすることは可能である。
  しかし、それでは永続して事業を発展させて
  いくことはできない。・・・
  製造業であれば自社内で重要な技術を蓄え、
  創意工夫を重ねて
  付加価値を高めていくべきである(p234)


▼引用は、この本からです。

アメーバ経営―ひとりひとりの社員が主役
稲盛 和夫
日本経済新聞社
売り上げランキング: 164
おすすめ度の平均: 4.0
4 突き詰めると人材育成が肝
5 盛和塾は何を勉強しているのか
3 稲盛さんの経営理念,実学書を期待してはいけない?

【私の評価】★★★★★90点



■著者紹介・・・稲盛 和夫(いなもり かずお)

 1932年生まれ。
 1959年京都セラミックス(現京セラ)を設立。
 1984年に第二電電(現KDDI)を設立。


楽天ポイントを集めている方はこちら



読んでいただきありがとうございました!

この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
人気ブログランキングに投票する
人気ブログランキングへblogrankings.png


メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」
42,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。
もちろん登録は無料!!
        配信には『まぐまぐ』を使用しております。



お気に入りに追加
本のソムリエ公式サイト発行者の日記



この続きは無料メールマガジン 「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』:1ヶ月30冊を超える情報をe-Mailで」でお読みいただけます。

無料メルマガ購読 スポンサードリンク

コメントする

カテゴリー評価別

>月別(2002年7月~)

最近のコメント

  • TOK: 平和です 続きを読む
  • TOK: 私は咽頭がんでした がんとは老化ですか こころが軽くなりました  続きを読む
  • おお: 最近、映画「ビリギャル」を再び見ました。 誇張の部分があるかもしれませんが、 私は素直に坪田先生とさやかちゃんに共感しました。 ど 続きを読む
  • HA: 会社組織で仕事を上手く進めていく指南書。 わかりやすく、自分のためになる本であった。 また、他の人にも勧めたい。 続きを読む
  • ryo: 名言セラピーは、全部読みました。 とても好きな本です。 いつも私の知らない本の書評で、 読書の指標になってますが、 こうして読んだ 続きを読む
  • 本のソムリエ: 中国製を辞めて、PRC(People's Republic of China)とは、頭いいですね。 国際関係で誠意を期待してはいけ 続きを読む
  • haru: こんにちは。 中国関連本といえば、こちらもお薦めします。 『メイド・イン・PRCの恐怖』郡司和夫著。桜の花出版。 PRCって、なん 続きを読む