「新版・実践経営問答 こうして会社を強くする」稲盛 和夫

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新版・実践経営問答 こうして会社を強くする (PHPビジネス新書)

【私の評価】★★★★★(95点)


■破綻したJALを再建した稲盛和夫さんが
 主催する経営者の勉強会「盛和塾」での
 対話をまとめた一冊です。


 経営者は孤独です。
 会社の成果に責任を持つ立場で
 仕事を従業員にやってもらわねば
 なりません。


 稲盛さんは経営者は現場について
 誰よりも精通していなければ
 ならないと断言しています。


・貴方は、・・・
 「成果はそこに配置した社員に負うところが大きい」
 とも述べておられる。
 実は、ここがとんでもない誤りなのです。
 成果を得るためには、従業員ではなく、
 まず貴方自身がそこに行ってすべてを
 把握しなければなりません・・
 誰よりも現場に精通していなければならないトップが、
 事務所にこもっている。このことが問題です(p56)


■そして、会社の現状を把握するために
 部門を独立した企業のように収支を
 計算させる。


 どの部門が赤字で
 どの部門が黒字なのか
 見える化するということです。


 このような見える化が行われていないと
 経営者はどこから手をつければよいのか
 わからないということになるからです。


・頂戴した資料から判断すると、
 貴方の会社の収益性は非常に悪いと思います。
 しかし、トップである貴方にその自覚が足りない・・
 では、貴方の場合どうするべきかというと、
 何においても一店舗ごとの独立採算、
 ユニットオペレーションを確立することです(p29)


■久しぶりに、読みながら
 姿勢が正される本に会いました。


 経営者とは組織を導く役割であり
 部下から一挙手一投足を見られている
 たいへんな仕事です。


 こうした勉強会があれば
 救われることが多いと思います。


 稲盛さん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・専務である貴方は、来るべき時に備えて、
 まず率先垂範し「誰にも負けない努力」を
 していくことが大切です。「あの専務が
 一番頑張っておるではないか」と、
 自然に従業員が支えてくれるよう頑張るのです。
 そして、この数年間でしっかり勉強されて、
 従業員を集めて話をする時は、
 聴く人の心を打つ素晴らしい話が
 できるようにならなければなりません(p136)


・トップというものは、誰よりも働き、
 誰よりも厳しい存在でなければなりません・・・
 しかし、そういった厳しい要求を
 従業員に対して行うと、
 人間関係がぎすぎすしてくるのです。
 その時初めて、「なぜこんなに厳しくするのか、
 なぜこんなに高い要求を重要員にするのか」
 について、理由が必要となるのです。
 つまり理念や社風です(p58)


・トップの判断は何をよりどころとすべきか・・・
 どういう道を歩きたいか、
 どういう到達地点に至りたいかということが、
 まず議論にならなければいけません・・・
 まず目標設定ありき・・(p18)


・貴方は、「世間はしがないペンキ屋と言うでしょう。
 しかし、世間が言うしがないペンキ屋とは、
 こういう価値のある仕事をしているのです」と、
 従業員たちに切々と訴えていく必要があります(p99)


・高すぎてもだめ。安すぎれば
 売れはしますけれども、利益が出ないのです・・・
 値決めはトップが決めなければなりません。
 「値決めは経営」なのです。
 また、売らんがための安易な値下げも、
 部下に任せてはなりません(p63)


・それぞれを独立採算にして、売上、粗利、
 人件費、経費を全部出して、収支、損益を
 競わせるのです。つまり、貴方が担当する
 新規部門が、売上だけでなく利益も伸びており、
 採算が合っているということ・・・
 を、共に数字で証明するのです。
 科学的に説明しなければ、
 お父さんや古参の方たちへの
 説得材料にはなりません(p106)


・私の場合は、何回も試行錯誤を経たあと・・・
 若手の模擬役員会をつくりました・・・
 私は若手の人に、「あなたたちをあてにして、
 あなたたちと一緒に将来仕事をしていきたい」と話し、
 一緒に勉強しながら幹部を育てていきました(p112)


・ナンバー2には、部下に対する思いやりと、
 トップである貴方に対する思いやりの両方が
 ベースに要りますから、「仁」「義」「誠実」
 そういうものがある人が選ばれるべきです。
 もし、実は才能面で物足りないのだがという場合でも、
 敢えてその人物を選ぶべきだと思います(p119)


・頭もよく、気も利いていいる・・
 将来は幹部と思った人は、目先が利くので
 地味な仕事はしない。させれば不満を言って、
 会社を去っていくわけです。一方、傍らで
 一見頼りなさそうな人がコツコツ頑張って、
 地味な仕事をものにして、さらに創意工夫を重ねて、
 現在のハイテク京セラを支えていったのです。
 結局、頭の良さではなく、精神構造の善い人の方が
 長丁場では進歩するのです(p130)


・私は社内では、仕事の話を
 何かのついでに報告したり、
 廊下ですれ違いざまに報告しようとする人を
 厳しく叱ります。というのは、
 私は別の目的があって行動しているわけですから、
 そういう注意が散漫になっている状態で
 話を聞き、判断するのは非常に危険だと
 考えているからです(p48)


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■目次

第1章 判断力を磨き上げる
第2章 業容拡大を実現させる
第3章 社員のモチベーションを高める
第4章 事業を引き継ぎ発展させる
第5章 新規事業に挑戦し成功させる
第6章 強い組織をつくる(ドキュメント盛和塾)



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