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「芸能人と新宗教」島田裕巳

2022/08/17公開 更新
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「芸能人と新宗教」島田裕巳


【私の評価】★★★☆☆(75点)


要約と感想レビュー

創価学会員の芸能人

統一教会を調査するなかで、新宗教について興味をもち手にした一冊です。タイトルのわりには芸能人についてあまり書いていない印象でした。芸能人については「週刊文春」の2012年5月17日号に掲載された「最新版芸能人『新興宗教』入信リスト」の内容を紹介しています。


芸能人で有名なところでは創価学会員の久本雅美でしょう。昨年打ち切りになった「メレンゲの気持ち」では、久本雅美の力なのか、同じ創価学会員である柴田理恵や相田翔子など、創価学会に関係する芸能人がゲスト出演することが少なくなかったとしています。創価学会を含む新宗教は、何よりも「現世利益」を説いていますので、創価学会員になるとメリットがあるということなのでしょう。


創価学会関係で驚いたのは、宮古島と石垣島のあいだにある多良間島や水納島からなる多良間村では、公明党の得票率が50%近くとの記載があり、離島で創価学会が浸透していることです。創価学会は中国共産党とも近いため注意が必要と感じました。


1994年、創価学会の本部幹部会の中継・・山本リンダ、雪村いづみと朝比奈マリアの母子、沢たまき、田中美奈子、相田翔子・・・が映っていました(p40)

金に貪欲な宗教が大きくなる

印象的だったのは、大きくなっている新宗教は、信者拡大とお金について貪欲であったということです。例えば、創価学会会長であった池田氏は、日蓮正宗の総本山大石寺の総講頭の地位にありました。講のリーダーでした。講とは、信者で金を出し合い、助けあう仕組みです。天理教も「講を結ぶ」ことから教団の組織化を進めたといわれています。


創価学会では12月に「財務」という名の献金が求められています。一人一万円が目標になっていますが、10万、100万、1000万円財務する人もいるという。また、会館を建てるときには「供養」と称する資金集めが行われるという。天理教でも勢力を拡大していた明治から大正の時代には、「貧に落ちきれ」と統一教会と同じように信者に全財産を献金するよう促していたという。


創価学会などは、じつは講としての性格を持っていました・・・天理教の開祖である中山みきも、信者にむかって「講を結ぼうやないか」と呼びかけ、教団の組織化を促したとされています(p79)

少子高齢化で宗教も厳しい環境

幸福の科学は大川総裁の離婚の影響で信者が万人が半減したとか、霊友会や立正佼成会では、信者同志が集まって車座になって話し合う「法座」が活動の中心とか、宮沢賢治は日蓮主義の田中智学がつくった国柱会の会員であったなど興味深い一冊でした。


こうして見ていると、新宗教とは都市化が進む日本の中で、寂しい日本人に求めていた仲間というか、居場所を提供しながら成長してきたように感じました。仲間がいて、入信すれば現世利益が得られるとすれば、入信する人もいると思うのです。そして仲間がどんどん増えていけば、ますます増やそうということで組織を大きくしていったのでしょう。


今の日本は人口減少、高齢化が進んでいますので、新宗教もその流れの中でなんとかやっているのだと感じました。島田さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・創価学会の第二代会長、戸田城聖が、公演で現世利益の実現を約束・・・お嫁さんはむこうから飛びついてきて良い子どもを生んで、立派な暮らしをする(p84)


・統一教会・・・「国際勝共連合」という反共運動も立ち上げました。その学生組織が「原理研究会」です・・・大学を止めてしまうような若者が続出したことで一種の社会問題になりました(p59)


・サイエントロジーの信者としては、トム・クルーズ、ジョン・トラボルタ、チック・コリア、ジェニファー・ロペスなどが知られています・・前世もわかる(p113)


▼引用は、この本からです
「芸能人と新宗教」島田裕巳
島田裕巳 、イースト・プレス


【私の評価】★★★☆☆(75点)


目次

第1章 芸能人と新宗教の知られざる関係性
第2章 なぜ芸能人は新宗教にハマるのか
第3章 海外の芸能人も新宗教にハマる
第4章 芸能人は新宗教の広告塔なのか
第5章 新宗教はなぜトラブルを起こすのか



著者経歴

島田裕巳(しまだ ひろみ)・・・1953年、東京生まれ。宗教学者、文筆家。1976年、東京大学文学部宗教学科卒業。1984年、同大学大学院人文科学研究科博士課程修了。専攻は宗教学。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を歴任。現在は東京女子大学非常勤講師。


創価学会関連書籍

「創価学会とは何か」山田 直樹
「乱脈経理 創価学会VS.国税庁の暗闘ドキュメント」矢野 絢也
「カルトとしての創価学会=池田大作」古川 利明
「お笑い創価学会信じる者は救われない」佐高 信、テリー伊藤
「池田大作「権力者」の構造」溝口 敦
「創価学会財務部の内幕」「学会マネー」研究会
「創価学会の研究」玉野 和志
「芸能人と新宗教」島田裕巳


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