【書評】「貯金兄弟」竹内 謙礼 青木 寿幸
2019/06/28公開 更新

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【私の評価】★★★☆☆(79点)
要約と感想レビュー
バブリーな兄と堅実な弟
「老後に2000万円必要」などといって国会で野党が騒いでいますが、ちょうどいい内容かもと手にした一冊です。
バブリーな兄と堅実な弟という極端な二人の人生を比較することで、お金の使い方を考える内容になっています。
兄は大手広告代理店で銀座で接待を繰り返し、弟は高卒から消防士になって堅実な生活を送っていきます。
東京都の高卒の消防士の平均年収て、500万円くらいなんだよ・・47年間の生涯年収は2億3500万円にもなるんだ(p22)
人は入ってきただけ使う
面白いのは収入が多くても、生活が派手になってお金はあまり残らないこと。
収入が少なくても、それなりの生活をしていれば貯金をすることはできます。
つまり、人というものは収入があるだけ使う傾向があり、そこをコントロールできるのは意思だけだ、ということです。
『お金は使わなければ、楽しくない』という考え方に、俺は賛同できないね。お金は使わずに貯めるものであって、いざというときのために取っておくことで、初めて安心感が得られるものなんだよ(p37)
老後資金も考える
このメルマガ読者には、老後は年金だけで安心だなどと信じている人はいないと思いますが、この本の内容程度のことは知っておいてほしいものです。あまりに節約しすぎるもの問題ですが、老後のお金の心配をしないのも問題なのです。
一番いいのは大金持ちになってお金の心配がいらないこと。しかし、それを実現する人は少ないと思いますので、こうしたお金の本が必要なのでしょう。
最後は現実離れした結論となりましたが、それなりに楽しめました。竹内さん、青木さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・貯金なんて、結局は小さな節約の積み重ねなんですよ。毎日の生活の中で、大きな節約なんて、絶対にできないんです。だから、100円、200円でも節約できることを見つけて、それを続けることが、大切なんですよ(p78)
・生命保険はセット商品にしてしまうと保険料のうち、どちらにいくら払っているのか、分からなくなってしまうから、よくないんだ(p149)
・将来の返済額が確定している固定金利を選んだんだ。だって、将来、日本が急にインフレになったら、変動金利は高くなって、返済額が一気に上ってしまう・・・インフレになったときに、消防士の給与が、それに比例して上がるとは考えにくいからね(p245)
▼引用は下記の書籍からです。
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
目次
第1章 大卒の生涯年収が、高卒の生涯年収よりも、3000万円も低い理由
第2章 給料も人並み、お金を貯める気もあるのに、なぜ、口座残高はゼロなのか?
第3章 生命保険は人生で住宅の次に高い買い物、だからマジメに選びなさい
第4章 住宅ローンは固定金利と変動金利、どちらがトクなのか
第5章 家を買ったほうが、賃貸よりも本当に"正解"なのか
第6章 老後にいくらの貯金があれば、安心できるのか
著者経歴
竹内 謙礼(たけうち けんれい)・・・経営コンサルタント。(有)いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て、観光牧場「成田ゆめ牧場」の企画広報に携わる。楽天市場に出展し、3年目に年商1億円を達成。2年連続で楽天市場の「ベスト店長賞」を受賞。「タケウチ商売繁盛研究会」主宰。
青木 寿幸(あおき としゆき).・・・公認会計士・税理士・行政書士。日本中央税理士法人代表社員、株式会社日本中央会計事務所代表取締役。大学在学中に公認会計士2次試験に合格。卒業後、アーサー・アンダーセン会計事務所。その後、モルガン・スタンレー証券会社、本郷会計事務所で、M&Aのアドバイザリー、不動産の流動化、節税対策の提案などを行う。平成14年1月に独立し、株式会社日本中央会計事務所と日本中央税理士法人を設立して代表。
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