「会計天国」青木 寿幸、竹内 謙礼
2015/03/11公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(85点)
要約と感想レビュー
■自動車事故で死んだコンサルタントが、
5つの事業を再生させることで、
天国へ行くというストーリー。
会計というと固いイメージですが、
これなら面白い。
会計とは、正しい経営判断をするために
経営の状況を数字で
教えてくれるものなのです。
・部署の『決算書を作る』ことが必要なんじゃないのかね?・・本当に利益を稼ぐことができているのか・・(p225)
■面白いのは、経営者の視点で、
事業を売却を検討したり、
新規事業を考えたりできるところ。
自分だったら、
どうするだろうなと
考えられるのがいい。
無理な多角化経営をしたり、
無計画に自社ビルを買ってしまう
変な経営者が出てくるのはご愛嬌ですね。
・1 同じ業種に事業を拡大することで・・
2 川上、川下に事業を拡大することで、
コストの削減やお客のニーズに応える
3 多角化経営することで、
将来の会社全体のリスクを小さくする(p282)
■会計に興味を持つきっかけになる
一冊だと思いました。
税金計算だけのための会計は
つまらない。
経営をするための
会計は楽しいのです。
竹内さん、青木さん、
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・ルールがないと、『いつか黒字になるかも』という甘い期待が捨てきれず、ズルズル引きずっちゃうわ。例えば、今の直営店にも、『開業して1年経って、月間の利益が赤字なら撤退する』というようなルールを決めるべきだったわね(p141)
・粉飾する箇所なんて決まっているんだよ・・花丸食品は製造業だから、『売掛金』、『棚卸資産』、それと『人件費』が怪しいと思ったほうがいい(p165)
・部署の利益を計算するときには、その責任者が管理可能かどうかが、最も重要になるんじゃ。・・・(p233)
・『売上』から、この『変動費』を差し引いた金額が『貢献利益』になる。・・『貢献利益』から、今度は『固定費』を差し引くと事業部の『営業利益』が計算できることになる(p237)
・全社共通費を除いた固定費を、部署で管理できるかどうかで2つに分ける。・・仕事の指示や評価は部長がやっているじゃろ・・人件費は部署としての『管理可能固定費』になるんじゃ(p238)
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【私の評価】★★★★☆(85点)
著者経歴
青木 寿幸(あおき・としゆき).・・・公認会計士・税理士・行政書士。日本中央税理士法人代表社員、株式会社日本中央会計事務所代表取締役。大学在学中に公認会計士2次試験に合格。卒業後、アーサー・アンダーセン会計事務所。その後、モルガン・スタンレー証券会社、本郷会計事務所で、M&Aのアドバイザリー、不動産の流動化、節税対策の提案などを行う。平成14年1月に独立し、株式会社日本中央会計事務所と日本中央税理士法人を設立して代表。
竹内 謙礼(たけうち けんれい)・・・経営コンサルタント。(有)いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て、観光牧場「成田ゆめ牧場」の企画広報に携わる。楽天市場に出展し、3年目に年商1億円を達成。2年連続で楽天市場の「ベスト店長賞」を受賞。「タケウチ商売繁盛研究会」主宰。
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目次
序章 「1週間後に、お亡くなりになります」
第1章 なぜ、「儲かっている」と言われる会社が、倒産するのか?
―最初に、貸借対照表の読み方を理解しよう
第2章 価格競争に陥ったら、会社がやるべきことがひとつある
―損益計算書を使って、会社の体質を分析する
第3章 粉飾決算という泥沼から抜け出して、再生する
―キャッシュ・フロー計算書は、ウソをつけない
第4章 部長課長が同期との競争に勝って出世する方法
―部署の損益計算書で、社員のモチベーションを上げる
第5章 会社の戦略が変われば、組織も当然、変わる
―決算書は、会社が立てた戦略に合わせて作成すべし
最終章 「幸せ」になろうとする意志
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