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「部下に9割任せる!」吉田幸弘

2019/05/20公開 更新
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部下に9割任せる!


【私の評価】★★★★★(91点)


要約と感想レビュー

部下の仕事を奪ってしまうダメ上司

上司向けコーチの吉田さんが教える、部下の仕事を奪ってしまうダメ上司にならないための方法です。優秀なリーダーでありがちなのが、部下を思い通りに動かそうとして成果を出そうとすることです。


ところが、部下は思いどおりに動いてくれないので、上司はイライラする。注意も増える。自分がカバーしないと仕事の質が下がってしまうので、部下の仕事に手を出してしまう。吉田さんもそうした残念で優秀・一生懸命な上司だったというのです。


自分の思い通りに動かない部下に言うことを聞かせようとして、パワーハラスメントのようなコミュニケーションをとって、部下たちに総スカンをくらい、降格人事になったこともあります(p4)

リーダーは補佐役

本当の優秀な上司とは、部下の能力を引き出す上司です。上司が口を出しすぎると、部下が上司に頼りきって部下が育たないのです。部下が仕事を「自分ごと」と考えないので、自発的に行動しない部下が増えていくことになります。部下が言われたことしかしないのでは、成果は望めないのです。


だから、リーダーは補佐役に回り、部下を主役にする必要があります。方針を決めるときも、部下に相談しながら、全員で方針を決めるのです。また、リーダーは夜遅くまで残業をしてはいけないのです。部下が退社しずらくなるだけでなく、自分の判断力も落ちてしまうからです。


部下と一緒に相談しながらビジョンを作る・・そうすることで、ビジョンが部下にとっての「自分ごと」になります(p38)

一緒にチームのビジョンを考える

部下に仕事を「自分ごと」と感じてもらうためには、はやりコミュニケーションなのです。一緒にチームのビジョンを考える。一緒にお客様へのアプローチを考える。一緒に提案書を作る。若手メンバーを会議の進行役にすれば、会議が部下の「自分ごと」になるでしょう。部下の承認欲求が満たされ、ファシリテーションの技術も身につくのです。


部下が仕事を自分ごととして動き、成果を出していくことで上司が評価されるのです。組織で働くビジネスパーソンにとって最も間違いやすく、最も重要なことを教えてくれる一冊だと思いました。吉田さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・部下とコミュニケーションをとる際は、人によって量に差が出ないように注意する(p105)


・批判力が高くて貢献力が低い[反逆者]・・年上の部下・・このタイプの人は、しばしばリーダーの揚げ足を取ります・・・批判することが目的化しているため、仕事にあまり貢献してくれません・・・弁の立つ人が多いので、周りを巻き込んで、リーダーにとっては厄介な敵(p90)


・その場にいない人の悪口を言うと、悪口が本人に伝わるだけでなく、悪口を話した相手の心にも非常に悪い印象が残ります(p116)


部下に9割任せる!
部下に9割任せる!
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吉田幸弘
フォレスト出版 (2019-03-20)
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【私の評価】★★★★★(91点)


目次

第1章 これからは「9割任せる!」リーダーの時代
第2章 リーダーの「型」を身につける
第3章 「尊敬」よりも「信頼」ファースト
第4章 任せ上手なリーダーは部下を育てる
第5章 リーダーのための"自分を育てる"仕事術



著者経歴

吉田幸弘(よしだ ゆきひろ)・・・リフレッシュコミュニケーションズ代表。人財育成コンサルタント・上司向けコーチ。1970年生まれ。成城大学卒業後、大手旅行会社、有名学校法人を経て外資系企業へ転職。そこで周囲のメンバーとうまくコミュニケーションが取れず、降格人事を経験する。クビ寸前の状態から、友人の勧めで学んだ「交渉術」を駆使して、劇的に営業成績を改善。5カ月連続営業成績トップになり、マネジャーに再昇格。その後も部の離職率を10分の1としながら、売上前年比20%増を達成し続け、3年連続で社内MVPに選ばれる。2011年1月より独立。現在は、経営者・中間管理職向けに、人材育成、チームビルディング、売上改善の方法を中心としたコンサルティング活動を行っている。全国の企業、商工会議所、法人会などで年間130本以上講演・研修に登壇している。


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