「中国の移植犯罪 国家による臓器狩り」 デービッド・マタス、トルステン・トレイ

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中国の移植犯罪 国家による臓器狩り

【私の評価】★★★☆☆(73点)


■中国では肝臓、腎臓、心臓といった
 臓器移植が1ヶ月以内に
 行うことができるという。


 通常臓器移植は、自分に適合するドナーが
 現れるかどうか運しだいであり、
 何年も待つことになります。


 ところが中国ではオンデマンドで
 自分に適合した臓器を探してくれて
 臓器移植が行えるのです。


・中国の様々な病院のホームページに、外国人患者に
 1~4週間の待ち時間で適合する臓器を提供する、
 という宣伝が載るようになった・・・
 移植用臓器が死刑囚から摘出されていないのなら、
 もし、臓器提供源へのアクセスが主に死刑判決に
 よるものでないなら、どのようにすれば数週間、
 数ヶ月前の移植手術の予定を立てることが
 可能なのだろうか(p34)


■中国は公式には、「臓器は死刑囚から
 供給されている」としています。


 しかし、1カ月以内に適合する臓器を
 探し出し、移植手術を行うためには
 死刑囚では間に合わないでしょう。


 いつでも臓器を取り出せる数万人の人を
 拘束しておいて、データベース化する
 必要があるのです。


 法輪功やウイグル収容所の経験者が、
 健康なのに血液検査などを受けたという
 証言があり、こうした収容所の人が
 臓器の提供源であると推定されます。


 つまり、中国の収容所にいる人は、
 お客様に適合する臓器を持っていると
 罪状は死刑となり、
 臓器を摘出されてしまうのです。


・ある法輪功学習者の話で注目したのは、
 彼が2年間の拘束期間中、健康に問題はないにも
 関わらず10回にわたる血液検査を受けたということだ。
 血液検査のコストは高い。なぜ拘束された
 法輪功学習者は、レントゲン、超音波、血液検査など、
 特定の身体検査を受けるのであろうか(p36)


■中国では年10万件の臓器移植が行われており、
 毎年10万人が殺されていると
 推察されます。


 これは100万人を収容しているという
 中国の収容所が、現代のアウシュヴィッツ
 であるという状況証拠なのでしょう。


 吐き気がしてきました。
 人類は歴史に学ぶことが難しいのかも
 しれません。


 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・中国のある病院のホームページは
 臓器移植は6万米ドル、肝臓移植は10万米ドルと
 広告を出している(p37)


・中国衛生部(厚生労働省に相当)副部長は、
 移植用臓器の主な供給源は処刑された囚人から
 来ると語った・・(p53)


・中国政府側の説明は、「罪を償いたいために、
 死刑囚は臓器を提供する」というものである(p31)


・最初の医学界の目撃者は亡命先から出現した。
 1995年、1人の外科医が、処刑場で生存中の
 死刑囚から臓器を摘出したと発言した・・・
 1997年、1人のインターンが、腎臓と肝臓の
 移植手術を待つ中国共産党政府高官のため、
 ウイグル人政治犯を対象に血液検査を
 したことを詳述した(p84)


・囚人からの臓器摘出は1994年に始まった。
 1997年、新疆グルジャ事件の後に、
 最初のウイグル人政治犯を対象に、
 小規模な臓器狩りが行われた。
 法輪功学習者に対する臓器狩りは、
 2000年後半に始まった・・・
 人数不明のチベット人と「全能神」
 のような家庭教会の信者も犠牲となった。
 法輪功学習者に対する大規模な臓器狩りは、
 2002年の秋に始まった(p85)


・中国では、囚人(良心の囚人を含む)から
 臓器を摘出しており、この医療の倫理的原則が
 破られている。良心の囚人のほとんどが
 法輪功学習者で、さらに、ウイグル族、
 チベット人、その他の人々が犠牲となっている(p2)


・公式発表された「処刑された囚人」の説明以外に、
 必ず他の臓器ドナーのグループがあり、
 しかも、いつでも臓器を摘出できるように、
 拘束された状態で待機する「臓器供給源」の
 存在が推察されるのだ(p36)


・死刑を宣告された囚人は、移植用臓器摘出の
 対象であることも聞かされた。
 処刑日は近くの病院が決定し、
 臓器移植に必要な時刻に厳密に合わせる。
 臓器のために支払われた金は、病院と
 刑務所の看守で半々に山分けされる(p167)


・中国では・・政治的な理由で投獄される者もあり、
 宗教そして法輪功のような精神的な信念から
 投獄される者もいる。また、チベット人やその他、
 中国からの分離を望むグループも投獄の理由となる・・・
 オンデマンド式で臓器などを獲得するために
 処刑することは、非倫理的である。
 臓器需要を目的として死刑にするのは
 倫理に反するものである(p54)


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■目次

1章 岐路に立つ移植医学
2章 汚染された供給源
3章 極東圏における臓器狩りの悪行
4章 臓器を摘出された人数は?
5章 中国の臓器移植の問題点
6章 数字
7章 法輪功迫害について
8章 中国の死刑囚の臓器利用がイスラエルの新移植法に与える影響
9章 処刑された囚人を臓器提供に利用し続ける中国の現状に学界はどう対応すべきか
10章 中国での汚れた臓器移植制度における国際製薬会社の責任
11章 医学の使命



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