「なぜこの国ではおかしな議論がまかり通るのか メディアのウソに騙されるな、これが日本の真の実力だ」高橋 洋一

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なぜこの国ではおかしな議論がまかり通るのか メディアのウソに騙されるな、これが日本の真の実力だ

【私の評価】★★★★☆(85点)


■元大蔵官僚による
 日本のフェイクニュースはこうして作られる!
 という説明です。


 まず、森友学園の問題は、
 地下ゴミ問題で籠池氏との値引き交渉に
 近畿財務局が手抜きした結果であると
 断言しています。


 そもそも森友学園の問題では
 ほかの政治家も交渉に関わっています。
 しかしなぜか、マスコミは
 昭恵首相夫人だけを攻撃する。


 昭恵首相夫人が財務省に照会したのは
 疑惑といわれる「特例の処置」の
 半年後なのにです。


 では、なぜすべてのマスコミが
 そうした森友学園の総括的な深層を
 報道できないのでしょうか。


・昭恵夫人付き官僚が定期借地賃料の
 特例などについて財務省に問い合わせた
 ファックスが槍玉に挙げられた。
 しかし、これも調べれば的外れ
 であることはすぐわかる・・
 「異例の処置」と関与を疑われた
 定期借地契約の締結は、
 およそ半年前の5月29日のことだ(p18)


■著者はこうしたフェイクニュースは、
 マスコミの勉強不足から生じると
 断言しています。


 マスコミは記者クラブで教えてもらった
 情報を新聞やテレビで報道するだけ
 だというのです。


 なぜかといえば、著者も財務官僚時代、
 記者クラブの人を振り付けしたから。


 マスコミの人は、事実を調べ、
 真相を理解する能力もなければ、
 そうした真相を報道する意思もない。


 マスコミは官僚に
 コントロールされている
 というのです。


・「安倍晋三記念小学校」と報道された趣意書は
 財務省近畿財務局に提出されていた。
 不適切な報道があった段階で、
 財務省はそれを知っていたはずだが、
 なぜ半年も放置したのか(p23)


■衝撃的な内容でした。


 私は、マスコミはすべて知っていて、
 あえてこうした報道をしているのだ
 と思っていたからです。


 真実は別のところにあると
 解説する本が数多く出版されています。
 それを後追いしてみればいいではないか。


 しかし、
 単に自分で考えることが
 できないだけだったとは・・・。
 もしくは、報道する
 勇気がないだけだったとは・・。


 高橋さん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・森友学園が土地取得に名乗りを上げたのは、
 2013年9月のことだ。そこから借地契約まで
 2年近くも賃料の折衝が行われている。
 籠池氏は参議院議員の鴻池祥肇(よしだた)
 氏のもとに相談に訪れており、近畿財務局と
 籠池氏とのやりとりを鴻池事務所の関係者が
 メモしている。トラブルの原因とは、
 地中に埋まっていたゴミだ(p19)


・かつて役人をしていたとき、
 筆者はメディア対応も担当した・・
 ほとんどの記者は自力では記事にできない。
 だから、その数字にどんな意味があるのか、
 説明を記した書面を作成して記者たちに配った。
 すると、書面の文章がほとんど
 そのまま記事になった(p73)


・役人が学校の先生と違うところは、
 役所にとって都合のよいものしか
 教えないということだ・・
 記者は役人の振り付けがないと
 記事が書けなくなってしまう(p75)


・子宮頸がんワクチンをめぐっては、
 日本では「接種後に原因不明の痛みを
 訴える人が相次いでいる」という理由で、
 2013年に接種の推奨が中止された。
 この処置が世界的には特殊な例だ
 という認識のない人は、
 「誤情報キャンペーン」に
 丸め込まれているといってよい・・
 ワクチン接種をやめれば副作用もないが、
 それでは救える患者も救えない。
 子宮頸がんでは毎年約1万人が患者になり、
 約3000人が亡くなっている(p72)


・知り合いのメディア関係者数人・・
 彼らによれば、これまで「ワクチン不要論」
 を言い過ぎたため、いまさら村上氏を
 応援できないということらしい。
 誤情報の影響によって(子宮頸がん)
 ワクチン不要の根拠を「薬害」のように
 認識する日本人が増えてしまった責任については、
 どう考えているのだろうか(p71)


・ファクトチェック・・
 2017年11月には、新聞各紙が<国際通貨基金(IMF)は
 21日発表した日本の労働環境に関する提言で、
 後を絶たない「KAROSHI(過労死)」を
 問題視し、残業抑制を求めた>と報道した・・
 原文を探してみると、公表されたのは
 IMFのブログだった。
 しかもIMF職員の個人的な考えで、
 必ずしもIMF組織の見解を示すものではないと
 記されている・・原文を読むと、
 「あとを絶たない過労死を問題視している」
 というよりも、「女性の活用が重要だ」
 という内容だった(p127)


・テレビ放送事業が既得権化している理由は、
 事業者の新規参入が実質的に
 不可能になっていることだ・・
 オークションにかければ、現在のテレビ局が
 支払うべき電波利用料は数千億円を
 下らないだろう(p87)


・NHKの財務諸表を見ると、職員一人当たりの
 平均給与は1098万円である・・
 朝日放送=1498万円、東京放送HD=1491万円、
 フジ・メディア・ホールディングス=1430万円、
 日本テレビホールディングス=1427万円、
 テレビ朝日ホールディングス=1335万円、
 テレビ東京ホールディングス=1324万円(p92)


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【私の評価】★★★★☆(85点)

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■目次

第1章 経済政策から内政・外交まで......はびこる「おかしな議論」
第2章 ウソのニュースが流れるのには「構造的な理由」があった
第3章 未来を正確に予測するための数字と論理の使い方
第4章 「べきだ論」を論破し、日本の「真の実力」を教えよう
第5章 そして2020年、日本と世界の姿はこう変わる!



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