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【書評】「1日36万円のかばん持ち―三流が一流に変わる40の心得」小山 昇

2017/04/12公開 更新
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1日36万円のかばん持ち――三流が一流に変わる40の心得


【私の評価】★★★★★(95点)


要約と感想レビュー


一緒だから伝えられることがある

ダスキン事業を行っている(株)武蔵野の社長の小山さんの一冊です。(株)武蔵野では経営サポート事業も行っており、600社を指導して、倒産した会社はゼロ。その経営サポートの一つが、「1日36万円のかばん持ち」なのです。一緒に行動するからこそ、伝えられることがある、ということでしょう。


著者は社長として、ほとんど会社にいることはないという。なぜなら、会社の中には、自社をよくする情報がひとつもないからだというのです。ですから、顧客を回っては、良いことは何でも試してみて、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」という姿勢で試行錯誤するというのです。


自分だけ勉強する社長は「もっとダメ社長」!・・社長が優秀すぎる会社は、例外なく赤字です(p189)

ほんの些細なことが大切

小山さんは中小企業の天国と地獄は、ほんの些細なことだと言います。つまり、ちょっとしたことで赤字にもなれば、黒字にもなる。そして、好かれる社長とは、業績を上げることのできる社長なのです。例えば、工場や倉庫をキレイにするだけで、新規顧客がどんどん増えるという。


そう言いながらも、先代やナンバー2を大切にするということも強調しているところはさすがです。2代目社長には、創業者は一線から退くことで、さみしくなるので、「毎朝、必ず創業者に報告に行く」ようにアドバイスしてるというのです。


社長がひとりで決めると、ナンバー2はヘソを曲げるだけです。一緒にお酒でも飲んで、膝を突き合わせて、「いろいろ教えてください。協力してください」とお願いをしてみればいい(p75)

銀行との付き合い方

面白いのは話のネタが、主要な顧客へのお中元とお歳暮の訪問から、部下とのコミュニケーションや銀行との付き合い方と幅広いこと。


私が一番印象的だったのは、お客様を訪問して、「当社のことを、どうして知ったのか」「どうして当社を選ばれたのか」聞くことです。社長自らが、アンケート調査を行っているというわけです。


中小企業の社長向けなので、社長によって会社の業績が変わるからすべてに目配りが必要なのでしょう。個別のアドバイスも適切でした。小山さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・会社が「赤字」のときこそ、「自社株」を買い取るチャンス!・・社長の株式保有率を「67%以上」にすべきです(p70)


・自社の欠点をつぶすこと以上にもっと大切なことがある。それは、「自社のよいところを伸ばすこと」です(p211)


・30年以上風邪をひかない5つの健康法・・
 1 よく寝る
 2 食事に気をつける
 3 ・・21時以降は飲まない
 4 夏は厚着、冬は薄着
 5 毎日、8000~1万歩は歩いています(p203)


1日36万円のかばん持ち――三流が一流に変わる40の心得
小山 昇
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★★★(95点)


目次


【特別企画】初公開! 1日36万円の「かばん持ち」図鑑
【心得1】どんなに売上を上げても、手元に「現金」がなければ、「2年後」に黒字倒産する
【心得2】「社内不倫」の疑いがあれば、その情報を社内全員に一斉メールせよ
【心得5】「社長の実力=会社の実力」は大間違い! ナンバー2の実力こそ、会社の実力である
【心得6】ハウステンボス、ディズニーランド、旭山動物園......3つの共通点とは?
【心得8】「10種類」のメニューがあるラーメン屋より「1種類」のメニューしかないほうが、どうして儲かる?
【心得10】「月1回、1回20分、朝9時前から」の銀行訪問が融資を引き出す必殺技
【心得11】金利が高かろうと、使い道がなかろうと、「限界まで借金をして、なかなか返さない」が正しい
【心得15】社長がお歳暮を直接届ければ、30年間、ライバル会社からお客様を守ることができる
【心得18】パチンコと経営の非常識な関係! パチンコ勝率と社長の実力は比例する!?
【心得19】なぜ、ランチェスター戦略の本質は「ジャンケン」にあるのか?
【心得28】一般社員は「日」単位、幹部社員は「時間」単位、一流社長は「秒」単位
【心得29】「電車の乗り方」だけで、社長の実力が見抜ける理由
【心得30】「率」は主観、「額」は客観
【心得32】質より「スピード」! 〝テキトー〟に1秒でも速く決断する5つのコツ
【心得33】「8割右肩下がり」&「35%が赤字」でも、なぜ、「15年連続倒産ゼロ」なのか?
【心得34】30年以上風邪をひかない5つの健康法
【特別付録】三流が一流に一夜にして変身! 3日で108万円払った社長も知らない役立つ着眼点・習慣・秘録リスト24
【コラム】美人社長が「かばん持ち」を決断した「不純な動機」とは?
【コラム】車中の密談のすべてを知る謎の「タクシードライバー日誌」



著者経歴


小山 昇(こやま のぼる)・・・1948年山梨県生まれ。東京経済大学を卒業し、日本サービスマーチャンダイザー株式会社(現在の株式会社武蔵野)に入社。一時期、独立して株式会社ベリーを経営していたが、1987年に株式会社武蔵野に復帰。1989年より社長に就任して現在に至る。2001年から同社の経営の仕組みを紹介する「経営サポート事業」を展開。全国各地で年間240回の講演・セミナーを開催している。1999年度「電子メッセージング協議会会長賞」、2001年度「経済産業大臣賞」、2004年度、経済産業省が推進する「IT経営百選最優秀賞」を受賞。2000年、2010年には「日本経営品質賞」を受賞


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