「火花」又吉 直樹
2016/11/01公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(80点)
■不器用な芸人の僕が、
破天荒な先輩芸人の
弟子となったお話しです。
不器用な芸人の僕って
又吉さんのことじゃないの、
と感じました。
なぜなら、不器用な僕は、
先輩から伝記を書けといわれ、
この本を書いているからです。
・僕は不器用なだけで、
その不器用さえも売り物に
出来ない程の単なる
不器用に過ぎなかった(p51)
■一方の先輩は
笑いにこだわりを持つ
天才肌です。
売れないのに、
笑いへのこだわりが
はんぱない。
だから、ディレクターや
放送作家に媚びることもできず、
敵も多い。
後輩には借金してでも奢り、
恋人には振られてしまう。
・どの事務所でも、芸歴を重ね
手垢のついた芸人よりも、
言うことを聞く若者の方が
好まれるようだった(p24)
■芸人という不思議な世界を
垣間見せてくれる一冊でした。
笑いは、技術なのか。
笑いは、金を稼ぐ手段なのか。
笑いは、芸術なのか。
又吉さん、
良い本をありがとうございました。
───────────────
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・「お前は本を読むか?」
「あまり読まないです」
神谷さんは眼を見開き・・
深く頷いて「読めよ」と言った(p14)
・人を傷つける行為ってな、
一瞬は溜飲が下がるねん。
でも、一瞬だけやねん。・・
他を落とすことによって、
今の自分で安心するという、
やり方やからな。その間、
ずっと自分が成長する機会を
失い続けていると思うねん(p96)
・若手芸人の世界では、
相方が仲のいい後輩は
あまり誘わないという
不文律があった(p100)
・僕達は二流芸人にすら
なれなかったかもしれない。
だが、もしも「俺の方が面白い」
とのたまう人がいるのなら、
一度で良いから舞台に
上がってみてほしいと思った(p130)
【私の評価】★★★★☆(80点)
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