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「間抜けの構造」ビートたけし

(2019年1月 2日)|

間抜けの構造 (新潮新書)

【私の評価】★★★★☆(81点)


■"間抜け"をテーマとして
 ビートたけしさんに
 インタビューした一冊です。


 "間抜け"といえば、
 単なるバカ。


 芸人がバカならネタになりますが
 政治家でも結構
 "間抜け"がいるから面白い。


 ビートたけしさんは、
 話のネタとして"間抜け"な話を
 集めていることがわかります。


・田中直紀元防衛大臣が・・参院予算委員会の最中に本会議場を抜け出して、議員食堂でコーヒーを飲んでいたというから、間抜けの極致(p15)


■そして、芸人にとって
 笑いを取れるかどうかは
 "間"しだい。


 二人でやる漫才は、
 二人の"間"ができるまで
 10年かかるという。


 芸人は口で稼いでいるので、
 何を言うのか、
 どう言うのか、
 どのタイミングで言うのか、
 常に考えていることがわかります。


・同じ相方とやってものになるまで十年は最低かかる・・・漫才の場合は、相手を変えてしまうとまた一からやり直し。相方との"間"や呼吸が何より大事(p56)


■以外なところでは、新しい映画の
 制作を目指すビートたけしさんでも
 カメラさんや照明さんに協力して
 もらえないことがあったという。


 カメラさんや照明さんも
 それなりのベテランですから
 譲れないところがあったのでしょう。


 芸人ごときが映画監督として
 デビューするのですから
 抵抗勢力との主導権争いで
 苦労するのは当然なのです。


 たけしさん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・お笑い芸人というのは、出番のあるなし、オン・オフにかかわらず、常に「あいつは本当におもしろいやつなのか」という好奇な視線にさらされ、値踏みされる存在・・生き方そのものが問われるから、舞台以外の場所でどう振舞うか、というところで、きっちりと見られていると思った方がいい(p43)


・落語が上手いと言われている人ほど、この一連の動作の型が決まっているよね。お辞儀がきれいな人に落語が下手な人はいないと思う(p75)


・樹木希林さんなんて得意だよね。相手の芝居をつぶす演技をする。相手が熱演しているとするじゃない。それを樹木さんが「いや、まあだから・・」って受けて、相手の熱演をとめてしまう・・・「自分よりいい芝居したな」と思ったら、"間"を外す。相撲の立合いみたいだね(p137)


・あらゆる芸事というのは、客前でやらないと身につかない。三人の客でもいいから、その前でやるのとやらないのではまるっきり違うから。つまり、実戦をやらないやつは一切ダメ(p84)


・ちょっと長めにしゃべりたいと思ったら、「私の言いたいことは二つあるんですよ」とやる・・その一つめは、すごく短くするの・・周りを油断させておいてから、「二つめ」に、自分が本当に言いたいことを長めに主張する(p92)


・自分の言いたいことを、相手に考える余裕を与えずに見せちゃうと、一方的な押しつけになる。でも、ある程度の"間"を与えれば、あるレベルの人は考えるから。それで「説明が少ない」とか言うバカは放っておけばいい(p139)


・上手な"間"でもって「・・これはうまいです」とだけ言えば、百人がうまいと思うのに、レポーターが説明すればするほど、客は離れていくものなんだ(p143)


・日本人というのは、それまでのルールを壊して新しいものを創ろうという意識が低いのかなと思うね。違うこと、新しいことをやってみようという気はあまりないんだ(p156)


・おいらはこう撮ってみたい」とかいろいろ言っても「それはあり得ない」「そんな撮り方は非常識だ」「それじゃ映画にならない」って結構抵抗があって、カメラマンも照明もなかなか言うことを聞いてくれなかった(p157)


・昔の銀座は、それなりに駆け引きも楽しめたんだけど、最近は・・・高級店と言われるところでも、客と寝るのが専門のやつがいて、そういう寝技専門部隊と高嶺の花がきれいに分かれちゃっている(p100)


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【私の評価】★★★★☆(81点)


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■目次

第1章 間抜けなやつら
第2章 "間"を制すもの、笑いを制す―漫才の"間"
第3章 お辞儀がきれいな人に落語の下手な人はいない―落語の"間"
第4章 司会者の"間"を盗め―テレビの"間"
第5章 いかに相手の"間"を外すか―スポーツ・芸術の"間"
第6章 映画は"間"の芸術である―映画の"間"
第7章 "間"の功罪―日本人の"間"
第8章 死んで永遠の"間"を生きる―人生の"間"



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