「自分のうけいれ方 競争社会のメンタルヘルス」加藤 諦三
2015/05/28公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
要約と感想レビュー
そのままの自分を受けいれよう、今の運命を受けいれようという一冊です。自分の本質は、自分で変えることはできないのです。自分の運命も、変えることはできない。変えられないものを悩んでも、苦しんでも何も変わらないのです。
悩んでいる人には物事の遠近感がないという特徴があるのだとう。悩んでいる人は、取るに足りないことばかり考えているのです。取るに足りないことを重要なことと考えたり、変えられないことを悩んでいたりするのです。
また、悩んでいる人は、友達関係が悪いという。「この学生は変な顔になったなー」と思ったときには、だいたい悪い友達がいて、本人をやさしさを利用され、使い走りとして仕えさせられていることがあるという。本人が自分に自信がないと感じていれば、それに付け込もうとする人がいるものなのです。
・自分の運命にあった生き方を探すことである・・自分の運命を受けいれて行動することである。そこに新しい自分を発見するかもしれない(p175)
この本を読んでいて、「レモンがあったらレモネードを作ろう」という言葉を思い出しました。男に生まれたら、男でけっこう。レモンだったら、レモンでけっこう。雨だったら、雨でけっこう。どうしようもないことは、受け入れて、どうすれば自分にとって良くなるのか考えればいいのです。
仮に自分の性格に苦しんでいるとすれば、「これが私なのだ」「これだから私なのだ」と受けいれると楽になるのです。そのうえで、今自分のできることを考えるのです。そして、自分を否定しない。自分を否定する人と付き合わない。自分の良いところを伸ばすようにする。結局、自分の幸せを選ぶのは、自分しかいないのです。
自分で、自分の幸せを選びましょう、とこの本は教えてくれているように感じました。加藤さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「実際の自分」をどう感じているかということが、その人の行動に影響を及ぼす。自分を臆病な価値のない人間と感じていれば、立ち居振る舞いは自信のないおずおずしたものになる(p127)
・不公平が辛いのは、愛を求めているからである・・自我の確立がない人は、脅迫的に他人と自分を比較する。そこで、燃え尽きるまで頑張る人もいれば、ひねくれる人もいる。(p165)
・人の心も愛情も、過酷などん底に落ちたときに気がつく(p136)
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
目次
第1章 なぜ人間関係がうまくいかないのか
第2章 生きる辛さが軽くなる五つのやり方
第3章 ほんとうの自分に出会う
第4章 自分と仲良くなる
第5章 運命を受けいれれば、新しい自分が見つかる
第6章 すべての道は幸せにつながる
第7章 幸せのかたち
著者経歴
加藤諦三(かとう たいぞう)・・・1938年、東京に生まれる。東京大学教養学部教養学科を経て、同大学院社会学研究科修士課程を修了。1973年以来、度々、ハーヴァード大学準研究員をつとめる。早稲田大学教授、ハーヴァード大学ライシャワー研究所準研究員、日本精神衛生学会理事、産業カウンセリング学会理事
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