【書評】「日本国債暴落のシナリオ」石角 完爾、田代 秀敏
2015/05/29公開 更新
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
要約と感想レビュー
金利では破綻のタイミングはわからない
2010年に日本国債の暴落を検討した一冊です。
国債の暴落の歴史を分析すると、低金利の状態から一気に金利が上昇し、破綻しています。
つまり、不況だからお金を刷る。すると金余りで低金利になる。そして、あるとき国債を買う人がいなくなって破綻してしまうのです。
ちなみに、日本の金利は、2013年からの日銀の異次元緩和で、異常に低くなっています。本来、金利はインフレより少し高い程度で安定するはずですので、お金は余っているのです。
解決策は歴史の中で示された通り二つしかありません。一つ目は、・・「日本銀行に国債を買わせる」・・・二つ目の政策は、歳入と歳出を無理矢理に均衡させ、国の赤字を抑えることです(p171)
日本国債の暴落への対策
では、日本国債の暴落に対して、私たちはどうすればいいのでしょうか。それは、円の暴落を想定して、円ベースでない資産を持つこと。
円の崩壊に影響を受けにくい国際的な優良企業の株式を買うこと。ハイパーインフレ対策として実物の資産を持つこと。
最後は、複数の収入源を持っておくこと。これくらいのようです。
日本国債の暴落に備えて、何をすればいいか・・
その1 円建て以外の資産を購入する・・
その2 国際優良企業の株を買う・・
その3 金・商品・不動産などの実物資産を買う
その4 複数の収入源を持ち、リスクを減らす(p207)
紙のお金は信頼
最終的には、諦めも必要なようです。
敗戦の何もないところから、日本人は立ち上がりました。お金がなくなっても、また一から出直すと思えば気が楽になるかもしれません。
石角さん、田代さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・赤字国債という一種の「紙のお金」を大量に発行することで、一時的に政府は生き延びても、国に対する信任は低下していく(p35)
・2010年、国債発行額が税収を上回った(p71)
・国家財政が破綻した場合に、国が一般国民に外貨の保有を禁じる場合もあります。ロシア、アルゼンチンでは、外貨の換金が国内金融機関で一時的に禁じられました。また「ドル化」という現象が起こります(p173)
・日本国債暴落は、外貨を持つ人間にとっては、日本の資産を買いたたく絶好の機会になるでしょう・・・中国企業の「日本買い」はすでに本格化している(p180)
・「良いことは七年以上は長く続かない。悪いことは四十年続く」ユダヤの格言(p203)
・国債暴落が不可避であれば、それを受け止めるしかない・・・ユダヤの聖書には「人は塵から生まれて塵に返る」という言葉があります(p210)
・ユダヤ人の家庭教育の中で頻繁に出てくる言葉は「ビー・ユアセルフ!」・・訳せば「自分を見つけろ」という意味です(p214)
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
目次
第1章 日本国債がデフォルトする日
第2章 日本国債を買う人がいなくなる!
第3章 日本から中国への「マネーシフト」が起きる!
第4章 日本国債の暴落で、私たちの生活はどうなるか
第5章 日本国債の暴落に備えて、何をすればいいか
著者経歴
石角完爾(いしずみ かんじ)・・・京都大学在学中に国家公務員上級試験、司法試験に合格。同大学を主席で卒業後、通商産業省(現・経済産業省)を経て弁護士に。ハーバード大学ロースクール修士号取得、ペンシルバニア大学証券法修士課程修了。1978年ハーバード大学法学校博士課程合格。ニューヨーク、ウォールストリートの法律事務所シャーマン・アンド・スターリングを経て、現在、東京の千代田国際経営法律事務所所長、代表弁護士。ベルリンのレイドン・イシズミ法律事務所代表。国際弁護士としてアメリカ、ヨーロッパを中心にM&Aのサポートなどで数多くの実績がある
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