【書評】「図解 社内分社成功法―そのまま使える実践マニュアル」加藤 邦宏
2015/05/30公開 更新

Tweet
【私の評価】★★★☆☆(71点)
要約と感想レビュー
社内分社とは、どんぶり勘定ではなく会社をいくつかのユニットにわけて、儲かっているのかどうか見るもの。それぞれのユニットの責任者は、経営者のような自由裁量を持ちます。的分離よりも簡単にわけることができるのがメリットです。
例えば、原価を把握するために「直接原価法」を用います。ユニットにおいて発生した固定費を「直課固定費」とし、共通固定費を「人頭割り固定費」「粗利割り固定費」の二種類に分けているという。
社内分社のデメリットは、分社することで、それぞれのユニットが自分の利益の最大化を目指しますので、ユニット間でケンカになりがちであることでしょう。あくまでも仮想の分社化ですので、仕組みをしっかり作ることが大切です。
毎月決算であることや、ラインが主役でスタッフが従であるという原則が大事だと感じました。いずれにしろ結果的に全体最適に向かって行けるのかどうかが、一番のポイントとなります。加藤さん、良い本をありがとうございました。
無料メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」(独自配信) 3万人が読んでいる定番書評メルマガ(独自配信)です。「空メール購読」ボタンから空メールを送信してください。「空メール」がうまくいかない人は、「こちら」から登録してください。 |
この本で私が共感した名言
・経理、総務、労務、開発、広報、システムなどを担当するいわゆるコーポレート・スタッフ・・・ラインへの奉仕機能に徹する(p32)
・ユニット責任者に任されることは、原則として事業計画に盛り込まれ、すでに承認を得た内容です・・求められているのは最終的にはPLですから・・社員をどう動かすかについて裁量権を持っています(p36)
・年計図は、季節変動を除去してビジネス・トレンドがどのような状況にあるかを判断する・・毎月過去12月分のデータを毎月時系列につないで見てゆく(p96)
・セールス担当者は、行動管理と行動の生産性を高めるために毎日、日報を記帳します・・・日報の形式は、何時から何時までどこでどのような仕事をしたのかがわかる「時間管理型」にすることが原則です(p134)
・「OJT手帳」というノートを作ります・・習得しなければならない実務的な知識やスキルの項目を、担当職務ごとに分解して記載します・・3段階、あるいは4段階の区分があり、社員がその項目の、所定のレベルを満たしたと判断されるときには、その欄に「適」・・(p184)
【私の評価】★★★☆☆(71点)
目次
第1章 UMSのねらいと仕組み
第2章 社内分社の出発点はユニット設計
第3章 経営内容がわかる会計原則をつくる
第4章 事業計画は約束である
第5章 計画実行をいかに管理するか
第6章 大所高所からのユニット・コントロール
第7章 セールス活動こそ生命線
第8章 商品開発とマーケティング
第9章 実力主義の賃金制度
第10章 社員教育と活性化
著者経歴
加藤邦宏(かとう くにひろ)・・・1937年生まれ。多数の企業の経営コンサルティング、経営者対象の研修、経営技法の開発普及にあたっている。
この記事が参考になったと思った方は、
クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ
コメントする