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【書評】「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ」橘 玲

2015/01/14公開 更新
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お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ


【私の評価】★★★★☆(83点)


要約と感想レビュー


サラリーマンは出世とコスト削減しだい

クールな目で、お金について考える一冊です。


サラリーマンなら、収入を増やして、支出を減らすこと。収入を増やすのは、出世しかありません。支出を減らすなら、住宅コスト生命保険でしょう。


生命保険は・・・損をすることに意味のある宝くじ(p98)

自営業者はリスクとチャンス

次の段階としては、自営業者となることです。サラリーマンと同じ程度の収入が得られるならば、経費が認められる法人は節税効果が大きいのです。ただし、同じ程度の収入が得られるという前提の話です。


自営業者になるということは、自分の能力で倒産のリスクもあるし、金持ちになるチャンスもあるということです。


例えば、「金持ち父さん、貧乏父さん」の著者のロバート・キヨサキ氏は、多額の借金をしてハワイの不動産を買い集めましたが、不動産の値下がりで苦境に陥り、1985年には夫婦でホームレス生活を余儀なくされました。しかし、その後、著者の予想どおり不動産は大きく値上がりし、金持ち父さんとなるのです。


生活費の一部を法人の経費に移転できれば、家計が楽になると同時に、法人の税コストが下がります。・・・適法な範囲でも、年200万円程度は生活費を法人経費に移転することができるでしょう(p165)

黄金の羽根とは国家予算

最後に、この本のタイトルで言う黄金の羽根とは、国家予算のことです。多くの人が税金を払っていますが、その税金(黄金の羽根)を享受しているのは、一部の人です。


国家予算は約80兆円で、日本の人口約1億3000万人で割ると、人頭税は1人約60万円で、地方税や公的年金・健康保険等を含めれば200万円を超えるのです。


公務員は毎年一人当たり200万円を集めて、自分の給与だけでなく、税金を使うことで産業界を支配し、コントロールし、天下りしてさらに老後資金を受け取る仕組みを作っているのです。


いずれ、こうした不公平は、国家破綻という形でリセットされるでしょうが、それまでは私たちは現在の仕組みの中で、生きていくしかありません。橘さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・芸能界では、仕事をもらったプロダクションは、テレビ局などの発注担当者に現金で謝礼を払うことが慣習化しています。・・キックバックが慣例となっている業界は、建設業から広告・メディア業界まで多岐にわたります(p33)


・公的年金の1階部分と2階部分はどんぶり勘定で一体化しており、基礎年金に赤字はサラリーマンが払った保険料から流用され、補填されているのです。ここに、公的年金制度の最大の欺瞞があります(p131)


・日本国債は、その94%が日本国内で保有・・ただし現実的には、大増税によって借金を一掃するのは政治的に不可能です・・・仮に所得や資産に高率の税を課したとしても、資本逃避を引き起こすだけだという問題もあります。そうなると、残された道は、"調整インフレ"しかありません(p246)


お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ
橘 玲
幻冬舎
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【私の評価】★★★★☆(83点)


目次


「黄金の羽根」ができるまで
1 人生を最適設計する資産運用の知識
2 人生を最適設計するマイクロ法人の知識
3 人生を最適設計する働き方



著者経歴


橘 玲(たちばな あきら)・・・作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設のメンバー。2002年、金融情報小説『マネーロンダリング』でデビュー


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