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【書評】「ノートを書くだけで脳がみるみる蘇る!」長谷川 嘉哉

2025/04/30公開 更新
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「ノートを書くだけで脳がみるみる蘇る!」長谷川 嘉哉


【私の評価】★★★★☆(82点)


要約と感想レビュー


ノートを書くだけで認知症が改善

母の認知症がだんだん進んできたので、手にした一冊です。著者は毎月1000人の認知症患者を診察していますが、ノートを書くだけで症状が改善していくという。


著者のお勧めは、「日記」と「思い出せなかったノート」と「どこでも持ち歩きノート」です。ポイントは、手で書くことです。脳は、手で書くことと連動させて覚えるのです。新聞のコラム書き写しが認知症予防に効果的なのも、同じ仕組みなのです。


著者は、朝、トレーニングしながら本を読み、その本の内容を毎日、日記に書き留めているという。本のソムリエと同じですね。


毎月1000人の認知症患者と向き合っている私がたどり着いた結論・・ノートを書くだけで脳がみるみる蘇る(p17)

日記で認知症を予防

特に著者がお勧めするのは、5年連用日記です。5年連用日記とは、同じ月日のページに5年分書けるようになっているもの。1年前の同じ日に何をしていたかが一目でわかるわけです。著者は、2000年に勤務医から独立してから、1日も休まずに5年連用日記をつけているという。


日記を書くと、その日にあったことでも思い出せないことが多いというのです。朝、昼、晩に何を食べたのか、意識していないと思い出しにくいという。日記を書くことで、それを思い出そうとする思考が認知症を予防するのでしょう。


また、「日記」を書くことで、日記に書きたくなることをやろうとする意欲が出てくるという。つまり、「日記」に書きたくなるその出来事を自分が作るのです。そういえば、母は10年日記を書いていましたが、今も続いているのだろうか。今度、確認してみます。


「日記」をつけることで、日記に書きたくなる毎日を送る(p166)

思い出すプロセスが認知症に効果

この思い出すというプロセスが、認知症に効果があるのです。


認知症の患者に、過去のことを語ってもらうことで認知症の進行を遅らせる「回想療法」という心理療法があります。「ふるさと」や「子供時代」「学校時代」「趣味」「仕事」「交友関係」「出会い」「結婚」「出産」「子育て」「孫の誕生」「定年」などの言葉をきっかけに、認知症の人の思い出を語ってもらうのです。


同じように日記を使った思い出す仕組みとしては、「起こった事柄のランキングづけ」があります。1週間、1ヶ月、半年、1年などで区切って2024年思い出ランキングを作るのです。


また、思い出せなかったど忘れしてしまった言葉や名前などをノートや日記に記録しておくのもよいのでしょう。


「起こった事柄のランキングづけ」・・期間は1週間、1ヶ月、半年、1年など(p88)

日記が書けなくなったら注意

日記を書き続けるということは、自分の体調管理にも役立ちます。著者の場合は、父親から「日記が書けない」と連絡を受け、すぐに救急車で病院に搬送し頭部CT、頭部MRIなどで診断、治療を行ったという。


私もメルマガを書けなくなったら、認知症ということなのでしょう。長谷川さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・ボイスレコーダーの使い方・・散歩中に講演のレジュメを作成する・・・家に戻ったらマインドマップで系統立てする(p120)


・自分史作りはプロの手を借りる・・自分史作成サービス「親の雑誌」(p160)


・「どこでも持ち歩きノート」・・人との会話で気になったことをメモする・・お気に入りのお店や行ってみたい場所などをメモする・・いつか実現したいことを書き留めておく(p111)


・コンサル終了後に「本日、学んだこと」をまとめて送ってくれる方がいます・・他のクライアントに比べて桁違いの実績を上げています(p53)


▼引用は、この本からです
「ノートを書くだけで脳がみるみる蘇る!」長谷川 嘉哉
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長谷川 嘉哉(著)、宝島社


【私の評価】★★★★☆(82点)


目次


Chapter1 手で文字を書くことがなぜ脳にいいのか?
Chapter2脳活ノートを書く基本ルール
Chapter3記憶力を活性化させる3つの脳活ノート術
Chapter4「書く習慣」が脳を蘇らせる!


著者経歴


長谷川嘉哉(はせがわ よしや)・・・1966年、名古屋市生まれ。名古屋市立大学医学部卒業。医学博士、日本神経学会専門医、日本内科学会専門医、日本老年病学会専門医。祖父が認知症であった経験から2000年に、認知症専門外来および在宅医療のためのクリニックを岐阜県土岐市に開業


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