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「一生稼げる脳の作り方 定年に縛られずに自由に生きていく「お金」と「健康」と「働き方」の話」長谷川 嘉哉

2024/03/25公開 更新
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「一生稼げる脳の作り方 定年に縛られずに自由に生きていく「お金」と「健康」と「働き方」の話」長谷川 嘉哉


【私の評価】★★★★☆(86点)

要約と感想レビュー

定年制が認知症を増やしている

認知症専門医が教えるのは、日本は世界で一番「認知症」になりやすい国であり、65歳以上であれば5人にひとり、730万人が認知症になるということです。その理由は多くの研究で明らかになっており、フランスの国立保健医学研究所の「認知症発症率に関する報告書」では、「60歳で退職した人は、65歳退職に比べて、認知症と診断されるリスクが約15%高かった」ことが報告されているのです。


アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなど、多くの先進国では定年制を導入していません。定年制の日本では65歳で仕事を辞めることになり、仕事をしないと脳の刺激が減り、脳の機能が低下して、認知症を発症しやすくなるのです。日本の定年制が「認知症」を増やしているとも考えられるのです。


定年後に仕事をしないことは、意欲低下につながる生活環境をつくろうとしているのと同義です(p68)

稼ぎ続けることで認知症予防

著者の提案は「一生稼ぐ」ことです。お金を稼ぎ続けたほうが、認知症を予防できるし、老後のお金に困らなくなります。逆に定年前から早くリタイアしたいと考えている人や、定年後、仕事をしていない人に認知症になる人が多いと、著者は病院で認知症の患者を診察しながら感じているのです。


仕事をしていれば、社会に役立っているというやる気につながり、仕事を通じて脳に刺激が与えられ、脳を活性化させます。元気なうちは稼ぎ続ける人生が、本当に賢い生き方なのです。そのために、稼げる力を40代、50代から準備しておきましょう。


退屈は脳を老化させる・・・定年退職後に「暇だ」と感じはじめるようになるのは、10か月後(p195)

認知症でも働ける

著者が紹介しているのは、認知症なのに家業の肉屋さんで肉のブロックを切る仕事をしている人です。80歳で認知症なのにフォークリフトの運転をしている人や、80代後半でお皿の絵付けをしている人もいます。何十年も仕事を続けていると認知症になっても体が技術を覚えているので、仕事ができるというのです。


定年退職とは仕事から解放されるというよりも、社会から隔離されてしまうということだと思いました。今から対策を考えておきたいものです。長谷川さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・50歳を過ぎたら自分を信じてはいけない・・自分が騙されるはずがない・・という思い込みがあるのです(p56)


・着衣や見た目に関心がなくなってくると、脳が老いに向かいます(p155)


▼引用は、この本からです
「一生稼げる脳の作り方 定年に縛られずに自由に生きていく「お金」と「健康」と「働き方」の話」長谷川 嘉哉
長谷川 嘉哉、KADOKAWA


【私の評価】★★★★☆(86点)


目次

第1章 これからの時代は「一生稼ぎ続ける」のが当たり前
第2章 一生稼ぎ続けるためには「脳」が超重要
第3章 お金は「意欲」の象徴である
第4章 定年後も「年収500万円」を稼ぐ方法
第5章 「一生稼ぐ」ための生活習慣



著者経歴

長谷川 嘉哉(はせがわ よしや)・・・1966年、名古屋市生まれ。名古屋市立大学医学部卒業。医学博士。FP資格を持つライフドクター。認知症専門外来および在宅医療の実践のため岐阜県土岐市で開業。祖父が認知症であった経験から、患者さんのご家族の立場に立った医療を提供し、全国から毎月1,000名程度の方が受診されている。
開業以来30,000件以上の訪問診療、400名以上の在宅での看とりを実践。現在、医療法人ブレイングループ理事長として、地域の方の在宅生活を、医療介護福祉のあらゆる分野で支えるサービスを展開している。


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