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「認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい! 」長谷川 嘉哉

2024/05/04公開 更新
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「認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい! 」長谷川 嘉哉

【私の評価】★★★★☆(82点)


要約と感想レビュー

歯をケアするだけで認知症状が改善する

「歯がない人はボケやすい」と言われますが、実際その通りだ!と教えてくれる一冊です。著者は認知症専門医ですが、患者さんの歯をケアするだけで、認知症状が改善する人が多いという。だから、著者のクリニックには歯科衛生士が常駐しているのです。


歯が丈夫だと、咀嚼することで脳の血行が良くなります。また、脳の中で「口」に関係する部分が3分の1を占めているので、「口」をケアすれば、脳によい刺激を与える可能性が高いのです。


さらに言えば、歯ぐきがばい菌で腐る「歯周病」は、誤嚥性肺炎、糖尿病、動脈硬化、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こすことが知られています。歯のない人はボケやすいだけでなく、生命の危機にあるのです。


歯がない人はボケやすい(p46)

歯間ブラシと糸ようじの必要性

著者の推奨は、歯と歯の間をみがく「歯間ブラシ」や「デンタルフロス(糸ようじ)」の導入です。アメリカでは「フロスか死か」とまで言われているのです。


そして、年2回は歯科検診を受けましょう。北欧では最低年2回、歯科検診でプラーク除去をしないと保険適用ができない国もあるという。実際、北欧のスウェーデンで80歳以上で残っている歯の数は20本。日本では、たったの10本なのです。日本の歯の寿命は短いのです。


さらに、現代社会のやわらかい食事では、噛む回数が不十分なので、著者は1日3回、5分以上ガムを噛むことを推奨しています。咀嚼回数を増やして、血行をよくし、唾液の分泌量を増やすのです。


北欧では、最低年2回、歯科でプラーク除去をしない限り保険適用ができない国もある(p168)

超音波電動歯ブラシも効果的

本のソムリエの歯のケアは、食事後に歯間ブラシ→糸ようじ→超音波電動歯ブラシ→奥歯用歯ブラシです。さらに年2回、歯科検診を受けています。この本に書いてある推奨どおりです!


実は、私は30歳くらいまでは食後に歯ブラシで磨くだけだったので、虫歯だらけでした。リンゴをかじると歯ぐきから血が出ていたので、歯周病でもあったのでしょう。口臭もあったと思います。歯間ブラシの重要性を歯医者さんから教えてもらってから、虫歯はなくなり、口臭もまったくなくなりました。


この本を読んで、皆さんにも歯のケアに力を入れていただきたいと思います。長谷川さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・歯のケアを行えば、口臭を抑えることができます(p57)


・食後8時間でできるプラークは、24時間で歯石になる(p68)


・髪を切るがごとく・・定期的な歯科検診(p175)


▼引用は、この本からです
「認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい! 」長谷川 嘉哉
長谷川 嘉哉 、かんき出版


【私の評価】★★★★☆(82点)


目次

第1章 「ボケない脳」をつくるのは、「歯」だった!
第2章 これだけある! 歯と病気や症状の関係
第3章 認知症専門医が教える、脳の老化を防ぐ歯のケア方法
第4章 歯医者さんを味方につける
第5章 心地よい歯みがきで、脳をみがき続けよう!



著者経歴

長谷川 嘉哉(はせがわ よしや)・・・1966年、名古屋市生まれ。名古屋市立大学医学部卒業。医学博士、日本神経学会専門医、日本内科学会専門医、日本老年医学会専門医。毎月1000人の認知症患者を診察する、日本有数の脳神経内科、認知症の専門医。祖父が認知症であった経験から2000年に、認知症専門外来および在宅医療のためのクリニックを岐阜県土岐市に開業。これまでに、20万人以上の認知症患者を診てきて、いち早く認知症と歯と口腔環境の関連性に気づく。現在、訪問診療の際には、積極的に歯科医・歯科衛生士による口腔ケアを導入している。さらに自らのクリニックにも歯科衛生士を常勤させるなどし、認知症の改善、予防を行い、成果を挙げている。「医科歯科連携」の第一人者。


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