「上司の哲学」江口 克彦

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上司の哲学―部下に信頼される20の要諦 (PHP文庫)

【私の評価】★★★☆☆(76点)


■松下幸之助に直接教えを受けた
 江口さんが伝える松下幸之助流の
 経営者を育てる技術です。


 松下幸之助さんは、
 直接教えを伝えるのではなく
 間接的に教えていたようです。


 例えば、ハーマン・カーンという人を
 調べてほしいと思ったとする。


 すると江口さんに
 「君、ハーマン・カーンという人を知っているか?」
 と聞く。
 そこで、江口さんは口頭で答える。


 次の日、幸之助はまた質問する。
 「君、ハーマン・カーンという人はなにをする人や」


 そして、次の日も
 「君、ハーマン・カーンという人は誰や」


 つまり、ハーマン・カーンを聞かれたら、
 徹底的に調べて報告するのが仕事であると
 気づかせたかったのです。


・「こいつをなにがなんでも育ててやりたい」
 という熱意がなければ、部下は育たない。(p58)


■また、
 「人間を考える」という本を
 松下幸之助と江口さんが
 編集しているときのこと。


 松下幸之助は江口さんに
 「PHPのことば」の改訂版を出すので、
 見直し作業を指示しました。


 江口さんが徹夜で「PHPのことば」を
 見直して改訂版を出そうとすると、
 しばらく置いておいていい、という。


 つまり、「人間を考える」の編集のために
 江口さんに松下の考え方の原点である
 「PHPのことば」を読ませて 
 勉強させたかったのです。


・松下幸之助という人は、
 人と話をする時に必ず相手の目を見て話をした。・・・
 この本心から聞いてくれるという姿には
 心打たれるものがあった(p152)


■松下幸之助とは、五目ならべで
 人を育てている人だと思いました。


 つまり、五目ならべは単純に三を
 作っていても勝てません。


 三、三、四三と遠回しに
 追い詰めていく必要がある。


 人も同じで、単純に「こうしろ」
 「注意しろ」といっても変わらないのです。


 そこまで考えて人を育てようとするのか、
 と感嘆しました。


 江口さん、
 良い本をありがとうございました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・「君、人は大切にせな、あかんで」と、
 これが松下の口癖だった(p57)


・「君、なにか用事はないか」というのが
 松下の口癖だった。・・・これを聞くために
 松下は一日に何度も電話をしてくる。・・・
 「今のところなにもありません」と答えた。
 そうすると、松下は厳しい口調でこう言った。
 「君、こんなに世の中が速く動いているというのに、
 たとえ一時間でもなんの変化もない
 ということはないやろ」と。(p73)


・「君な、これから経営を進めていく時に、
 まずは冷静に判断せいや」。・・・
 そして少し間をおいて、こう言ったのである。
 「それから、その後には、
 そっと情をつけるんやで」(p87)


・雑談を大事にする・・・
 今は上司が、ことあることに自分の考えや
 気持ちを部下に伝えていくべきだ。(p117)


・「なぜ」ということを、よく説明すべきである。
 "なぜ、この仕事を進めていくのか"
 "なぜ、この仕事を君にやってもらうのか"。
 それを部下の一人ひとりに
 伝えていかなければならない。(p163)


・"長"のつく人間の責任は三つある。
 一つ目は自分のグループの仕事をやり遂げる責任。
 二つ目は自分の下にいる部下を育てる責任。
 そして三つ目は新しい仕事を創造していく責任だ(p80)


・私は部下を見ていく時、常に十年スパンで
 その人を見ている。この人は十年後には
 これくらいまで伸びてくれるだろうとか、
 十年後にはこういうポジションを
 やってもらおうというふうに考えている(p95)


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【私の評価】★★★☆☆(76点)



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