「仕事で差がつく根回し力」菊原 智明
2014/09/16公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
要約と感想レビュー
根回し力というよりも、営業マンの仕事のコツを集めた一冊です。菊原さんは、トヨタホームのトップ営業マンでした。その営業の秘訣は、お客様への手紙、ハガキ、ニュースレターでした。お客様とのつながりを作るのが、営業マンとして必要な根回しなのです。
例えば、著者は訪問前に「明日は○○の資料を用意しております。他に必要なものはありますか?」と確認の電話を入れておきます。ほんのひと手間の、気の利く根回しで、結果は大きく変わるのです。
・手紙・ハガキ営業に力を注いだ結果・・・社内のトップ営業マンになりました・・・お客様にウケていたのは、自分の名前の直前に添えたちょっとした「キャッチフレーズ」でした。たとえば、「"3歳の娘と遊ぶのがいま一番楽しみな"菊原です」(p49)
そしてトヨタホームで仕事のできる人は、言い方が違いました。人を誘うときは、○○さんが来ないと始まらないですから・・・。部下を褒めるときは、○○さんは字"も"きれいだね・・・。仕事が遅い人には、いつも期限を守ってくれるから安心できるよ・・(場合によっては嫌味かも)。ちょっとだけ言い方が違うのです。
たとえまったく求めていたレベルに達していないとしても「いやあ~、○○さんにお願いしてよかった。」と感謝を示しつつ、「私の言い方が悪くて勘違いさせてしまった。やり直してもらえますか?」と丁寧にお願いするのです。
・できる人は「○○さんにしかできない相談があるんだけど・・」と相手に特別感を与える(p40)
仕事とは人間関係だと思いました。お客様も人間。上司も部下も人間。人間関係から逃げることはできず、ひたすら技を磨き、人間性を高めるしかないのでしょう。
菊原さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・根回しを別の言葉で表すならば、"衝撃を和らげること"(p5)
・仲間との雑談時・・できる人は「その話、面白いなあ。それでどうなるの」と話を盛り上げる(p42)
・話がまとまり、"では、主人と相談して決めます"となった時、説得を奥さんに任せれば8割方は失敗に終わる(p114)
・「まったく期待外れもいいところだよ。本気で考えているのかね」・・・このような厳しいことを言ってくれる人ほど商品を買ってくれるものです(p116)
・ある先輩はその関連会社の人から結構な人数のお客様を紹介してもらっていました・・・先輩は関連会社の車の営業マンに、自分のお客様を紹介していたのです・・・まずは自分から紹介していたのです(p152)
▼引用は下記の書籍からです。
青春出版社 (2014-01-08)
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
目次
1章 企画、意見、アイデア、稟議
...「自分」を上手に通す根回し力
2章 取引先、お客様、上司・部下
...「距離」をグッと縮める根回し力
3章 ひと言、ひと手間、ちょっとした気づかい
...「人」を引き込む根回し力
4章 手ごわい取引先、面倒な上司
...「やっかいな人」を味方につける根回し力
5章 クロージング、契約、次につながる仕事
...結果を分ける「ひと押し」の根回し力
6章 クレーマー、モンスター客、自分のミス
...「トラブル」を巧みに解消する根回し力
著者経歴
菊原智明(きくはら ともあき)・・・営業サポート・コンサルティング株式会社代表取締役。1972年生まれ。トヨタホームに入社し、「営業レター」で4年連続トップ営業となる。約600名の営業スタッフ中でMVPを獲得。2006年に独立。現在、上場企業への研修、コンサルティング、セミナーを開催。
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