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【書評】「人類は21世紀に滅亡する!?[真の豊かさ]への超発想」糸川英夫

2014/04/11公開 更新
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人類は21世紀に滅亡する!?―「真の豊かさ」への超発想


【私の評価】★★★☆☆(77点)


要約と感想レビュー


バブル崩壊は60年周期

逆発想の天才、糸川先生が亡くなる5年前に書いた書籍です。自分が生きられないであろう21世紀を見据えて、私たちに伝えたかったことは何でしょうか。


まず、資本主義は60年サイクルで大きく変動するということです。


 1870年 ロンドン大恐慌
 1930年 ニューヨーク大恐慌
 1990年 日本のバブル崩壊


2050年には、どこでバブルが崩壊するのでしょうか。


暴走(バブル)により経済システムは破綻をきたすのです・・不思議なことに18世紀でも19世紀でも、時間的にはちょうど六十年なのです。(p72)

定年後も働きなさい

そして、60歳で定年で引退するのは止めなさいと提言しています。引退して、ただ生きるというのは、牢獄で生活するようなもの。これからは、60歳から「これからまたひと仕事できる」時代なのです。


仕事をしていれば、人は張りを持った生活ができるのです。生涯現役がいいということです。


「リッチな年金生活」は"地獄"だった・・・仕事をする喜びがない。したがって、それでお金が入るという喜びがないのです。(p164)

グローバル化は不安定になる

資本主義が進んでいくと、グローバル化という名のもとに、人が移動し、世界は不安定化していきます。そして、人が移動すると文化的衝突により、生活習慣が変化し、社会が不安定化していく。


21世紀は不安化の時代なのです。そうした中で大きな紛争は回避するには、強大な世界の警察官が必要となると予測しています。


それはアメリカであり、アメリカの力が弱くなったとき、不安定化が顕在化してくるのです。今の時代をまさに予言しているように感じました。


糸川先生、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・農作業は全部、機械で行っている。トラクターに乗って、それこそ手と指だけで操作するから、足は全然、使わない。・・・足の機能が低下すると、人間の全機能が低下するのです(p186)


・景気はいいのだけれども、職場がないというのが世界の大問題です・・・世界中でお金をもらう人ともらわない人が、はっきり分かれてきたというだけの話です(p93)


・お香というのは実はドラッグだったのです・・・一杯飲むなんていうアルコールだって立派なドラッグです・・・ケミカルなもので人間の体を左右するこういう方法では、「真の豊かさ」は手に入れたとはいえないでしょう(p59)


・何歳でもゼロから達人になる方法・・・基本の点をまず覚える・・一日に一ミリずつ以上には動かさない・・・階段をこまかく分ける・・・階段を一歩上がったときに、周りの人が必ず拍手する(p148)


人類は21世紀に滅亡する!?―「真の豊かさ」への超発想
糸川 英夫
徳間書店
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【私の評価】★★★☆☆(77点)


目次


第1章 地球の袋小路からの脱出―現代世界は危機でいっぱい
第2章 行き詰まりの経済からの脱出―不況、失業、高齢化の波のなかで
第3章 "豊かな老後"を考えることからの脱出―人はいつも現役
第4章 閉塞した「技術」からの脱出―新しい「科学」に向かって
第5章 民族間対立からの脱出―分かち合うことを説くポピュレーション理論
第6章 「技術国・日本」からの脱出―サイエンスの本質を考える



著者経歴


糸川 英夫(いとかわ ひでお)・・・・日本の工学者。(1912年7月20日生まれ、1999年2月21日没)専門は航空工学、宇宙工学。ペンシルロケットに始まるロケット開発で「ロケット開発の父」と呼ばれる。1967年、東大を退官し組織工学研究所を設立。


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