「新装版 逆転の発想 天才だけが辿り着いた「成功法則」」糸川 英夫
2014/05/26公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
■1974年に書かれたロケット開発の父、
天才、糸川教授の予言の書です。
最も重要な点は、
これは40年前に書かれた本ということ。
原子力発電については、
「放射性廃棄物の問題を技術的に解決できない」
とはっきり断言しています。
今では当たりまえのようなことかもしれませんが、
40年前でもわかる人にはわかるのですね。
・通産省(経済産業省)はエネルギー危機を回避するため、
原子力発電所の開発を早めようという方針を発表した・・・
しかし、核分裂による原子力発電は根本的にムリがあり、
技術は放射性廃棄物の問題を解決し得ないだろう(p223)
■自然エネルギーの発展も予想している。
工場が海外に移転されることも予想している。
クローン技術が重要になることも予想している。
日本の良いところも、悪いところも見えている。
結果して、未来が見えるのでしょう。
・現地の労働力が全体の80%から90%を占め。あと10%か
せいぜい15%ぐらいの日本人が他の労働力をマネジメントして、
うまくコントロール・・・日本国内については
5000万人が海外に出ると、人口が半分に減るから、・・・
日本は全く緑の豊かな国になるはずである(p241)
■ノストラダムスの大予言並の
予言の書だと思いました。
「本質を見る目」がある人はいるのですね。
糸川さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・"石油ショック"の時の日本外交・・・
「アラブはどうですか、日本が何かやれることはありますか」
ということから入れない。・・・
「日本は今、非常に困っているのだが、なんとかしてくれないか」
という自分の本音の方が、先に出てしまう(p41)
・すべての人間関係は自分の言うことに対して、
いつも同意してくれる人と、ことごとく反対する人と、
全く無関心な人というように三つのゾーンに分かれる。
問題はBゾーンで、これをどうやってAゾーンへ引き込むかである。・・・
要は、"自分の周りにいるBは何を言うか"十分な感度を
整えておいて、その対策を立てることが大切である(p66)
・過剰防衛が人間の危機を生む・・非常に弱い生物だから、
とにかく自分を守るということをまず考える・・
実は防衛と攻撃は紙一重である・・・いまのうちに相手を
たたいておけという考え方は過剰防衛以外の何物でもない。(p107)
・環境が変化した時、それに適応できな生物の一つの体系は
90%が死に、10%が生き残り、・・・その死んでいく90%は
エリートから順番に死亡し、底辺にいる10%が最後に残る(p68)
・新製品の開発というのは一種の革命だから・・・
賛成派は絶対少数が当り前、ということである。・・・
要するに98%の反対をどうやって説得するかということ(p180)
・精神病を治すには、精神病患者が誰かのために
役に立って、役に立ったことを相手から感謝される
というシステムが必要である(p136)
・NASAのトラッキング部長は実に印象的であった。
彼は当時、まだ28歳。その三時間におよぶ会議でなんと
178分は沈黙していた。・・・最後にあと二分ぐらい
という時になって、部長が「それでは会議をまとめます」
と言って・・・ほとんど全員の発言をつなぎ合せて、
実に見事なレポートをまとめ上げてしまったのである(p34)
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
■目次
アイデア社長時代は終わった
反企業時代の経営戦略
人間性とは何か
情緒過剰時代の生きがい
ポストエコノミー社会の経済学
新世代の新商品開発
エネルギー問題の末来
日本を救う五〇〇〇万人の民族大移動
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