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「驚異の時間活用術」糸川 英夫

2014/03/04公開 更新
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「驚異の時間活用術」糸川 英夫


【私の評価】★★★★☆(86点)


要約と感想レビュー

 ロケット開発の糸川先生の一冊です。糸川先生は、10年単位で研究テーマを変えていきました。飛行機→音響学(脳波・心電図)→ロケット→組織(システム)→民族工学。10年で研究テーマを変えるというのは、決断力がすごいな!と感嘆しました。


 糸川先生は、自分の人生を飛躍させるために、敢えて10年ごとに仕事を変えることで、自分を逆境に置いているというのです。逆境になるとハングリーになり、自分に隠されている力を引き出してくれる、チャンスを生みだす可能性を高めるというのです。わかっているけれど、それを実行してしまう糸川先生がすごいです。


・わたしは、ほぼ十年ごとに仕事をかえてきた。かえるたびにいちばん困ったのは、収入がなくなるということであった・・逆境というのは、じつはたいへんなチャンスが生まれてくる可能性をはらんでいる・・・ともかく、人生の中で、大きな飛躍を可能にするためには、ハングリーな状態を決して恐れてはならない(p214)


 研究テーマは、ただやみくもに決めているのではありません。興味があるのは当然ですが、他人とはちょっと違ったことをすることがポイントです。注目されているテーマは、だれもがやっているから競争率が高く、抜きん出るのは難しいのです。


 だから、だれもやらないようなテーマにチャレンジするのがいいのです。ランチェスター戦略にも同じことが書いてありますが、それを自分の人生でやってしまうのが、糸川先生の実行力なのです。


・みんな同じ方向に行こうとするから共死にするのであって、それぞれ違った方向に分散すれば、生き残れる確率ははるかに高いのだ・・・会社に勤めれば勤めたで、みんながみんな課長や部長になろうとする・・・みんな目標が同じならば、その目標を達成できる確率は、きわめて少なくなってしまう(p176)


 糸川さんの時間術は、よく寝ることです。そして、隙間時間を使うこと。最後に、自分を追い込むこと。私もメルマガで自分を追い込んでいます。メルマガも12年になりましたから、テーマを変える時期なのかもしれませんね。


 糸川さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・順序にこだわらずに、やさしいものから始めたほうがよい・・一番やさしい小節を弾けばよい。曲全体で仮に百小節あるとすると、一日に一小節訓練すれば、百日で弾けるようになる(p184)


・高校を出たら大学へ行かないほうがいい・・・できることなら四、五年くらい、こうした貧しい国で生活してみることだ・・そうしたどん底の生活を経験してから、日本に帰り、おでん屋であろうとなんであろうと、一度自分でやってみる。そのうえで大学へ入るというのが、一番いいのではないかと思う(p175)


・人生の扉を開くカギを持った人は、必ずいると思う。そのカギを持った人と出会うことが、決定的に重要である・・・結論を先にいえば、自分の尊敬する人物に、徹底的にあこがれることだ。(p197)


・一を聞いて十を知るには?・・・"問題意識を強く持て"ということだ。つねづね、いろいろなことに対して「何故か?」という疑問を抱くことである(p69)


・○月○日にパーティがあり、その席上でどうしてもフランス人と話をしなければならないとしたらどうだろう・・・目標の選択あるいは設定にあたっては、なにがなんでもやり抜かねばならないような切迫した状況のなかで決めることが重要だと思う(p158)


・ホンダという会社は、本田宗一郎さんと藤沢さん・・ソニーという会社は、盛田さんと井深さん・・・組織が、二人から出発するといことは、非常に意味がある(p120)


「驚異の時間活用術」糸川 英夫


【私の評価】★★★★☆(86点)



著者経歴

 糸川 英夫(いとかわ ひでお)・・・・日本の工学者。(1912年7月20日生まれ、1999年2月21日没)専門は航空工学、宇宙工学。ペンシルロケットに始まるロケット開発で「ロケット開発の父」と呼ばれる。1967年、東大を退官し組織工学研究所を設立。


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