「トヨタ式人づくりモノづくり」若松義人、近藤哲夫

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トヨタ式人づくりモノづくり―異業種他業種への導入と展開 (戦略ブレーンBOOKS)

【私の評価】★★★★☆(85点)


■トヨタ式とは、仕事における
 プロの考え方をまとめたものだと思います。


 例えば、売れないときは、
 無駄な在庫、ムダな設備は罪悪。


 しかし、売れる時代になれば、
 ムダと思われた設備が活躍することもある。


 と、
 状況によって考え方を変えることができる
 知恵がトヨタにはあるのです。


・ケンタッキー工場へ、私がマネジャーとして行くとき、
 大野耐一さんは・・・・
 「設備は多めに持て」というアドバイスでした。
 ふだんの大野耐一さんは「これはなんだ」と言って、
 在庫や設備のムダに厳しい人でしたが、・・・
 「設備があれば、人はなんとかなるが、
 設備に余力がないと、大きなチャンスを逃す
 三カ月から半年は対応が遅れてしまうから、
 設備は少し多めにもっておいたほうがよい」(p1)


■コストダウンの種は、現場に落ちている。


 もちろん自分も工夫をする。


 それだけでなく、
 現場の作業員の可能性を信じて、
 知恵を一緒に出してもらう。


 そうした小さな工夫の積み重ねが、
 会社の業績に表れるくらいになれば、
 強い会社になるのでしょう。


・「人間性尊重」は、人間の持っている
 「考える能力」を最大限尊重
するのを言います・・・
 標準作業は働いている人が自分自身で直すのを
 基本としています(p3)


■トヨタ生産方式を導入した会社では、
 うまくいっていない会社が多いようです。


 それはトヨタ生産方式とは方法ではなく、
 仕事の考え方、文化だからでしょう。


 社員全員が、「それは無理」、
 「今、忙しくてそんな時間はない」という会社では、
 うまくいくはずがないのです。


 現場が変わらなければ、
 会社は変わりません。


・「易者にでもなったつもりか」・・・
 思わず「それはできるわけがありませんよ」という
 言葉が口をついて出たとき、
 すかさずこんな言葉が返ってきた・・・
 目標は「なんでも半分」や「数値のゼロを一つとれ」(p7)


■トヨタ式の奥深さを、
 大野耐一さんのエピソードをふまえ、
 わかりやすく教えてくれる一冊だと思いました。


 恐るべしトヨタ式!


 若松さん、近藤さん、 
 良い本をありがとうございました。


───────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・ある現象が起きたときは、何かがひらめくまで決して
 現場を動かない

 謙虚に、白紙で素直に、無になって現場を見る。
 頭のなかでたえず『なぜ』を繰り返す(p146)


・「改善が数字に表れる」ということは、
 きわめて重要だ。・・・原価の違いを知れば、
 「トヨタは何が問題なのか。なぜGMに負けているのか」が、
 それこそ部品一点一点についてまで明確にできる(p4)


・筆者が生産技術部長になったときも、
 「すべてをお膳立てするのではなく、
 現場の知恵を活かして一緒にやるように」と
 よく言われたものだ(p10)


・商品の本当の価値がわからない購買担当者が、
 一律に値引きを要求するケースが増えている・・・
 より多くの企業から見積もりをとればいいと考えている
 担当者もいる。・・・ポイントは、必要としている商品が、
 世界標準で見て、いったいいくらで取引されているのか
 本当はいくらでつくれる商品なのかを正確に
 つかんでいるかどうかである(p29)


・仕入れは購買が考える、人件費は人事が考える。
 自分が上から言われた工程どおりに、遅滞なく
 モノを生産していればいいと考えているようでは、
 管理者としての資格はない。・・
 実際のコストダウンの種は、生産現場に無限に落ちている(p53)


・大切なのは5000個をつくるのに、通常八人で三時間かかる場合、
 2000個を同じ人数で一時間でつくるという方式はとらないことだ。
 これではコスト低減にはならないからである。
 同じく三時間かかったとしても、
 二人でつくってはじめてコスト低減になる
(p62)


・トヨタ生産方式の導入に成功した中小企業を見ると、 
 いくつかの共通項がある。
 一つはお客さんに近いところ、つまり「後工程」から始めて、
 少しずつ改革を進めて
いったこと。次に自社の現在の社員の
 能力を100%引き出そうとしていること、そして最後に
 絶えざる改善を続けているという三点だ(p74)


・スタッフがよく使う言葉に、・・
 利益は「B%が水準です」という表現がある。
 こうした数字は所詮は同業他社の平均値か、
 教科書に載っている数字にすぎない。
 自社のあるべき姿を考えずに、
 こうした数字ばかりを追っていると、不思議なもので、
 いつまでもこの水準以上にいくケースはない・・
 思い切って「0.1%」とは「不良率ゼロ」を目標に掲げれば、
 まったく違った発想になってくる(p192)


トヨタ式人づくりモノづくり―異業種他業種への導入と展開 (戦略ブレーンBOOKS)
若松 義人 近藤 哲夫
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★★☆(85点)



■目次

序 章 大野耐一氏から学ぶ
第1章 生活現場の悩み 12の質問
第2章 トヨタ生産方式の本質 モノづくりは人づくり
第3章 トヨタ生産方式の導入はなぜ難しいのか
第4章 「改善」への挑戦 中堅メーカーの改善推進プロジェクトから
第5章 在庫圧縮??専門工場から多能工場へ
第6章 施工期間短縮 ハウスメーカーのチーム化・多能工化・能力別賃金
第7章 物流クレーム解消 食品メーカーの「ライン長も経営者」
第8章 納期短縮 中堅メーカーの優しい現場構築
第9章 強力現場の誕生


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