【私の評価】★★★★☆(82点)
■歴史に学ぶ人間の器量です。
「人間の器量」とは、
人に好かれることだと感じました。
逆にいえば、
人に嫌われないこと。
いくら正しくても、
いくら良いことでも、
人に嫌われたら何もできないのです。
頭の良い人ほど、
落とし穴に落ちる
可能性があるようです。
・お前(三成)は頭がいい。また、確かに正しい。
しかし、その正しさを物差しにして、
いつも他人を裁く。人間はすべてお前のように
優秀でもなければ、正しくもない。弱い人間もいる。
そこを、グサッとやられれば、逆にお前を恨む。(p96)
■頭のよい人は
人がバカに見えます。
自分はわかっており、
人は分かっていない。
確かにそれは事実です。
しかし、
人に嫌われるということは、
人の気持ちがわかっていない、
ということ。
物の道理はわかっても、
心の道理がわからなくては、
人の心をつかみ
権力を手にすることはできないのです。
・人の評判ほどアテにならないものはない。
皆に評判がいいからといって、
本当にいい人間かどうかわからない。
(徳川頼宣)(p22)
■正しい、正しくないは論理であり、
人の気持ちとは感情なのですね。
これから10年は人の心を
大切にしていきたいと感じました。
童門さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・自力で富め。藩は手を添えるだけだ。嘘はつかない
(由利公正)(p166)
・江戸で火災が起こったとき、自ら部下を指揮して消火に努めた
大名がいた。皆はほめたが、家光は「ばかだ」と言った。
理由を聞くと、「消防には専門家がいる。そんなときに、
素人が飛び出しても、もし、大事な部下を死なせでもしたら、
どうする気だ?」と答えた。(p15)
・立派な家訓が多い家ほど早く潰れる(p47)
・人間、六十を過ぎたら身を退くべきである。
六十過ぎても、まだ何かしようというのは、
まったく自分を知らないためである。
自分を知らない者に、他人のことがわかる道理がない。
他人がわからずに、どうして事業ができようか
(徳川頼宣)(p26)
・管理人が小作人をいじめたり不正を働くと、
すぐクビにした。管理人のほうが終始ビクビクしていた。・・・
貧乏な農民の中には、「借りた金を返して土地を取り返すよりも、
このまま本間さまの小作人でいたほうが楽だ」
という者の多かったという(p177)
・老中たちが脅威に感じたのは、毎日の会議で
吉宗がビシビシ質問することだった。
「井上、幕府の今年の収入高は?」・・・
もちろん吉宗のほうは知っていた。(p242)
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【私の評価】★★★★☆(82点)
■目次
第一章 この"器量"があればこそ人は自分を託す
第二章 この"実直な生きざま"に学ぶ
第三章 人徳には理屈を超えた力がある
第四章 「配慮」の知恵を学ぶ
第五章 難局打開もこの器量一つ
第六章 自分の器量を育て上げる
読んでいただきありがとうございました!
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