「なぜ一流ほど歴史を学ぶのか」童門冬二
2018/07/27公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
要約と感想レビュー
■51歳で都庁の役人を辞め、
歴史小説家になった
童門冬二さんの一冊です。
童門冬二さんの歴史の見方とは、
自分の生き方と同じだという。
つまり、先入観を持たないこと。
通説を疑うということ。
・歴史は"複眼"で見るべきだと考えている。複眼で見るというのは、通説に対し疑いを持つということだ(p25)
■先入観を持たないと
常に学ぶことができる。
先入観を持たないと
人を見る目がよくなる。
先入観を持たないと
謙虚になれるのです。
・"自分の歴史観"においても、"決めつけない歴史観"をやしなうように努力している・・・現実において、いま日々接する人びとに対しても、"決めつけない"ことを、極力おこなうようにしている・・(p183)
■つまり童門冬二さんの歴史小説には、
自分の生き方が反映されている
ということなのでしょう。
見る人によって歴史というものは
解釈が変わっていいという
ことなのだと思いました。
童門さん
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・"見えない努力"を惜しんではいけない・・一人になったときにコツコツと「自己向上」の努力をおこなうべきだ(p118)
・歴史観とは「人生観」・・・「つねに自己肯定的」であるべきと考える。自分を否定はしない。オール肯定だ。「自分はこれでよいのだ」という自信を持って、人生の山や谷を堂々と歩いていく力を生む考え方である(p44)
・歴史における偉人たちは、老年をどう生きたか・・伊能忠敬・北条早雲・毛利元就・新井白石・松居遊見・鴨長明・徳川斉昭・黒田如水・・「現役時代にやりたくてもやれなかったこと」に専念することだった(p124)
・徳川幕府の幹部職は、すべて単数で任命されていない。複数だ。老中も若年寄も諸奉行も、すべて複数で人目いされている。しかも「月番」という担当者を設け、毎月一人ずつ仕事をさせる(p117)
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
目次
序章 歴史には"解凍"の仕方がある~歴史を「いま」に生かす
第1章 勉史は「複眼」で見る~人間関係の「本質」を学ぶ
第2章 生きる道標としての「歴史観」~ブレない自分の支え方
第3章 歴史が"つながる"面白さ~人生で何を捨て、何を残すか
第4章 リーダーの見えない努力~"情"と"非情"のさじ加減
第5章 人生は下りに醍醐味がある~自分の「原点」を貫く生き方
第6章 歴史が自分の血肉となる瞬間~歴史から学んだ最大のこと
著者経歴
童門 冬二(どうもん ふゆじ)・・・1927年生まれ。東京都庁にて、課長、部長、広報室長、企画調整局長、政策室長等を経て退職。著書多数。