【書評】「新版 小予算で優良顧客をつかむ方法」神田 昌典
2011/12/24公開 更新

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【私の評価】★★★★★(95点)
要約と感想レビュー
マーケッティングのバイブル
14年前に発行された本とはいえ、さすがマーケッティングのバイブルです。
顧客リストを集めるためのコピー。無料サービスの提供。そしてキャンペーン。そして見込み客への継続的なアプローチ等、いまでも販促として使える内容だと思います。
例えばリフォーム会社であれば、「浴室リフォーム78万円~」という宣伝ではなく、「古いバスルームを快適にする7つの知恵」というガイドブックを無料でプレゼントすればよいのです。
「いつもと違うあなたを発見してみませんか」というのが、イメージ広告。「着付けレッスン3回無料!先着50名様」というのが、ダイレクト・レスポンス広告である(p85)
テストして改善していく
あまりに多くのマーケッターがこの本を参考としたため、あちこちで「○○はまだ買うな!」「警告!○○する前に!」といった無料レポートが配られています。お客様にとっては良いことだと思いますが、お客様も慣れてきているかもしれません。
広告を出すのであれば、小予算で、広告表現や、商品、価格などをテストして改善していくのが基本です。無料サンプル、無料お試し、無料モニター、無料案内書、無料カタログなどの特典を変えていってもよいでしょう。
ダイレクト・レスポンス広告の見分け方は簡単だ。オファーがあるかないかである。オファーとは、特典のことである。例を挙げれば、無料サンプル、無料お試し、無料モニター、無料案内書、無料カタログ(p86)
顧客リストの構築
後半は営業システムとして、顧客リストの構築と、ダイレクトメールでの販売を提案しています。
「ジャパネットたかた」では、売り上げの45%がカタログや折り込みチラシ、テレビが30%、ネット通販が15%、ラジオが10%とのこと。顧客リストへのカタログ送付が大きい売り上げとなっており、そこに継続的な商売のコツがあるのでしょう。
常識となってしまった非常識なマーケッティングが書いてあります。未読の方はぜひ。神田さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・以前は、ビジネスの宿泊客ばかりだったのが、「白鳥の宿」としてからは、大阪や名古屋といった遠方からも観光客が訪れ始めた(p10)
・顧客サービスを前面に打ち出すことは、儲ける秘訣のひとつ・・・サービスを、売り込みという下心なしに提供する(p42)
・コピー機の売り込み・・・アンケートという名目で、現在使っているコピー機の使用年数や、機種などを調べ出す・・・料金が1年間無料になるキャンペーン・・・その場で手書きで「どれだけ得するか」について説明を開始した・・・本社では営業部長が、特別に値引きの許可を出すというシナリオになっている(p147)
・「社会のために・・」と、耳慣れたメッセージを出し始めたとたんに、数字は落ちる・・・最大の顧客を集めようとすれば、目の前のメリットを強調しなければならない。ときには煽りたてるような言葉を使わなければならないこともあるだろう。(p155)
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★★★(95点)
目次
新版へのまえがき―2012年、「マーケティング民主化」に備えよ
第1章 お客が来なけりゃ、会社は潰れる
第2章 なぜあなたは、お客をつかむことができないのか
第3章 ナマケモノのための顧客獲得法が生まれるまで
第4章 マーケティング常識11のウソ
第5章 小予算で優良顧客をつかむ方法
第6章 あなたの会社で、どのように使えばいいのか
付録 広告反応のメカニズム
著者経歴
神田昌典(かんだ まさのり)・・・株式会ALMACREATIONS代表取締役。上智大学外国語学部卒。外務省経済局に勤務後、ニューヨーク大学経済学修士(MA)、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士(MBA)取得。米国家電メーカー日本代表を経て、経営コンサルタントに。経営者組織「顧客獲得実践会(のちにダントツ企業実践会)」を主宰。総合ビジネス誌で「日本一のマーケッター」と評される。
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