「異才の改革者 渡辺崋山 自らの信念をいかに貫くか」童門 冬二

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異才の改革者 渡辺崋山 自らの信念をいかに貫くか (PHP文庫)

【私の評価】★★★★☆(84点)


■現在の愛知県東部にある田原藩に、
 渡辺崋山という人物がいました。


 崋山が田原藩の家老となった天保の頃は(1830年頃)、
 田原藩の財政は破綻寸前で、
 崋山は藩の財政再建を指導しました。


 (家老でありながら、日本画を描いて
  小銭を稼いでいる変わった人でもあった。)


 崋山の財政再建の手法はオーソドックスに、
 ムダな費用を削減し、
 そこで浮いたお金を競争力のある商品開発に
 投資するというもの。


・大蔵永常の農業指導の特性は、「主要食糧である
 米の生産だけに限っていてはだめだ」というものだった。
 だからかれの指導の主力は、「商品になる作物の栽培
 にウエイトを置いた。(p43)


■しかし、崋山は、改革の途中で、
 幕府を批判した罪で有罪とされ、
 さらに謹慎中に日本画を売ったということで
 批判され、結局、自害しています。


 有能な人であったようですが、
 改革者や変わった人は組織の中では、
 なかなか生きにくかったようです。


 著者の童門 冬二さんも東京都庁に勤めながら
 本を書いていましたので、自分の姿を崋山に
 見ていたのではないでしょうか。


 童門さん、良い本をありがとうございました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・産物会所や国産会所がつくられた。いってみれば、
 「藩営商事会社」である・・・薩摩藩における黒糖の専売、
 長州藩における三白(あるいは四白)と呼ばれる産品
 (塩・ローソク・紙そして米)などの生産専売(p130)


・幕府の要職を占めるためには、贈賄以外にない。
 そしてもうひとつは人間関係だ。つまり、
 「幕府要路の誰を知っているか」ということであり、
 その人物の見当がつくと、今度はその人物に、
 「こういうポストをお願いしたい」と頼みにいく(p262)


・「官官接待」・・・
 ぼくはこの"接待"という言葉には抵抗を感ずる。
 それは接待ではなく、
 「腹を割った打合せ
 の場合が多いからだ。(p296)


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【私の評価】★★★★☆(84点)



■著者紹介・・・童門 冬二(どうもん ふゆじ)

 1927年生まれ。東京都立大学事務長、東京都広報室課長、
 広報室長、企画調整局長、政策室長を歴任。
 1979年作家となる。


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