「商売の原則 (邱永漢の基本法則)」邱 永漢
2007/01/19公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
要約と感想レビュー
「金儲けの神さま」邱 永漢氏からこれから商売を始めようという人、すでに商売をしている人へのアドバイスです。商売をする人というものは、サラリーマンとちがって資金提供者であり、企画者であり、社長であり、事業のすべてを決定しなくてはりませんから、邱 永漢氏のアドバイスは貴重なはずです。
例えば、事業計画を立てるときに大事なのは、うまくいく計画ではなく、うまくいかなかったときのことを計画しておくことです。人を雇うにしても、従業員に全員やめられてしまっても何とかやっていくだけの覚悟が必要なのです。実際、中小企業では、従業員の定着率がひじょうに悪いのが現実だという。
内容としては、人、お金、商売のネタなど多岐にわたりますが、突飛なことが書いてあるわけではありません。当たり前のことを、邱 永漢氏の経験を交えて、説明しているだけです。例えば、手形を振り出さない現金主義にすること。そうすれば、手形で悩まなくてすむし、撤退するときにもスムーズにいくのです。
邱さんのアドバイスは、「成功は苦しみの結果であり、失敗は油断の結果だ」というようになど当たり前のことではありますが、そうした、当たり前のことを実行することが難しいわけで、そこが商売の難しいところと言えるのでしょう。「金儲けの神さま」のアドバイスは、当たり前のことであり、だからこそ貴重です。★3つとしました。
この本で私が共感した名言
・月給を管理できない人は、商売を始めても失敗する。・・・人間には、経済観念のある人と、経済観念のない人がいます。(p28)
・お金があるから商売が始まるんじゃない、お金が儲かるタネさえあれば、商売は始まる(p49)
・いろいろな事業を広げて成功した人を見ていると、自分の子分みたいな人がいっぱいいて、何か事業をするときは、そのうちのだれかに任せていることが多い。(p72)
▼引用は、この本からです。
【私の評価】★★★☆☆(77点)
目次
1章 商売を始めるための原則12
2章 商売を成功させるための原則14
著者経歴
邱 永漢(きゅう えいかん)・・・実業家。1924年生まれ。東京大学経済学部卒業。台湾より香港へ亡命し、直木賞受賞作家となる。その後、株の神様、お金の神様といわれながら、事業活動を行い、現在も年間120回飛行機に乗って、東京、台北、上海を飛び回る。著作は約400冊にのぼる。
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