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「あんな「お客(クソヤロー)」も神様なんすか? 「クレーマーに潰される! 」と思った時に読む本」菊原 智明

2016/11/02公開 更新
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あんな「お客(クソヤロー)」も神様なんすか?~「クレーマーに潰される!」と思った時に読む本~ (光文社新書)


【私の評価】★★★★★(92点)


要約と感想レビュー

トヨタホーム営業マンとしてクレームに苦しみ、しつこいお客様から逃げ、後輩と愚痴を言い続けていた著者は、典型的なダメ営業マンでした。クレームによって寝れない夜を過ごし、食べ物がのどを通らない。著者はまさに、クレームで死ぬ目に合ったのです。


・些細なことを怒り狂うお客様・・小さなことが一大事・・(p116)


クレームに悩み、自暴自棄になった著者は、会社を辞めようと考え始めました。そこで、最低なことに「お客様を減らそう!」と考え、否定的な対応をすることに決めました。あるとき自宅に消音壁をつけたいというお客様に、その消音壁はあまり効果がないことを伝えました。すると、お客様は、「教えてくれてありがとう」と、感謝してくれたのです。


「あれ!?」今まで隠していた商品のダメなところを、お客様に伝えたら、逆に感謝されたことに著者は驚いたのです。それから「過去のクレーム」をニュースレターにして、お客様に提供しはじめました。そして著者は四年連続トップ営業マンとなり、コンサルタントとして独立することができたのです。


・トップ営業マンへの転身のきっかけが、正に、「今まで隠していたクレームをお客様にお伝えするようになった」ことだったのです(p195)


実は良い営業マンとは、お客様の立場に立って、お客様にとって良いことを良いとし、悪いことを悪いとアドバイスする人だったのです。著者は仕事を受注するために、自社の商品の悪いところを隠していたのが、実は逆効果だったのです。


そこから著者は、営業マンの最大の使命は、過去のお客様の失敗を、次のお客様に率直にお伝えして、後悔のない家づくりを支援することとし、ニュースレターで情報提供をしはじめたのです。死にたくなるほどのクレームが、その経験を横展開することで宝に変わるのですから不思議なものです。


それにしても、前半の8年間の間苦しんだクレーム事例が圧巻でした。菊原さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・黙っているからといって、お客様が満足していると思ったら大間違いです。むしろ、すべてのお客様は大なり小なり不満を抱えていて、それをなんらかの理由でおっしゃらないだけ(p179)


・クレームを言って下さるお客様は、理不尽であろうと横暴であろうと実に的確にあなたの弱点を明示してくれます(p182)


・ご案内の時いつも、はじめは希望にあまり沿わないと思われる、いわゆる捨て物件からご紹介していくことにしています・・良くない物件を紹介したあと、いい物件を紹介するとより良く見えるからです(p101)


・「商談中は電源くらい切っておきなさいよ」とお叱りを受けたこともありました(p91)


▼引用は下記の書籍からです。


【私の評価】★★★★★(92点)


目次

はじめに
〈第1章〉クレームを知る!―8人の困った「お客様」たち
〈第2章〉クレームを活かす!―クレームで信頼を得る人、失う人
〈第3章〉クレームを伝える!―図解・クレームを仕事に活かす最強の手紙術
あとがきに代えて―クレームをなくす唯一にして最大の方法



著者経歴

菊原智明(きくはら ともあき)・・・営業サポート・コンサルティング株式会社代表取締役。1972年生まれ。トヨタホームに入社し、「営業レター」で4年連続トップ営業となる。約600名の営業スタッフ中でMVPを獲得。2006年に独立。現在、上場企業への研修、コンサルティング、セミナーを開催。


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