「ボスコン流 どんな時代でも食っていける「戦略思考」」牧野 知弘
2016/11/03公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
要約と感想レビュー
大学卒業後、都市銀行3年、ボストンコサンルティング3年、三井不動産と渡り歩いた著者が教えるボストンコサンルティングの思考法です。ボストンコサンルティングは経営戦略を提案する会社ですので、課題分析、戦略提案を行っていきます。
何が問題なのか、その根本原因は何か、それに対してどういった手を打つのか、提案するのです。問題を分析するのは簡単ですが、それだけでは問題の解決にはつながりません。、問題の解決のため仮説を立てて、実験してみるのです。
・ほかの業界で同じような事例がないか、そのパターンは自分の業界や会社にも応用できるのか、できるとすれば具体的にどのようなアクションプランを描けばよいのか(p47)
もちろん決断するのは、顧客である経営者です。提案が採用されない場合もあるでしょう。提案が採用されたものの、失敗に終わることもあるでしょう。実行段階の問題もあれば、戦略自体がまずい場合もある。うまくいくこともあれば、うまくいかないこともあるのが実際なのです。
ですから、一度失敗したプロジェクトもバージョンアップしてつくり直すと、実は「宝の山」に化けたりすることがあるという。課題のない組織はありませんので、課題を解決するための挑戦は続くのです。コンサルタントは、経営者の決断を支援する存在としてなくなることはないのでしょう。
・コンサルタントはクライアントが決断するその背中をそっと押してあげる役と言ってもよいかもしれません(p133)
著者がボストンコンサルティングで学んだのは、課題への取り組み方ではないかと思いました。課題を分析して解説することは誰でもできますが、課題を解決できる人は、限られるのです。牧野さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・マッキンゼーは1枚のスライドの中に多くの要素を論理的に書き込んでいくスタイル・・ボスコンでは文字が多いスライドを作成すると、事前のミーティングなどでは一発で却下されてしまいます(p18)
・「経費削減」というと、会社の利益を確保するためにとても大切な行為と受け止める人が多いのですが、経費削減とは武器弾薬の供給を減らすことでもあります(p215)
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
目次
はじめに 私がトイレから出てきた堀紘一氏から受けた奇妙な面接
第1章 ボスコンで教わったこと
第2章 戦略立案のための切り口の見つけ方
第3章 戦略≒処方箋の考え方・作り方
第4章 決断の手法
第5章 戦略を遂行する意欲と行動
第6章 アフターフォローがビジネスの盛衰を決める
おわりに 仕掛けと工夫
著者経歴
牧野知弘(まきの ともひろ)・・・1959年アメリカ生まれ。東京大学経済学部卒業。ボストンコンサルティンググループを経て、三井不動産に勤務。不動産の証券化に尽力し、2006年、J-REIT(不動産投資信託)である 日本コマーシャル投資法人を上場。現在、オラガHSC株式会社代表取締役としてホテルオーナーに対するアドバイザリーの他、ホテル・不動産市場に関する論説、講演活動を展開。
戦略思考関係書籍
「ボスコン流 どんな時代でも食っていける「戦略思考」」牧野 知弘
「戦略的思考トレーニング 目標実現力が飛躍的にアップする37問」三坂 健
「続 企業参謀」大前 研一
「戦略がすべて」瀧本 哲史
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