「病院で死ぬということ」山崎 章郎

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病院で死ぬということ (文春文庫)

【私の評価】★★★★☆(89点)


■日本人の30%が
 ガンで亡くなっています。


 この本は1990年発行ですが、
 現在でも、ガンの告知率は
 たったの60%程度らしい。


 自分がガンとは知らずに、
 抗がん剤等に苦しみ、不信感を持ちながら
 亡くなる人がたくさんいるのです。


・「ところで先生、私のほんとうの病気は
  なんだったのですか?」
 と質問してきたのだ。
 僕は意表をつかれ、一瞬うろたえた。(p110)


■今の時代、検査結果がわかれば、
 治療法や5年生存率は、
 調べればわかります。


 取りうる選択肢も、
 わかります。


 副作用を許容して抗がん剤を使うのか、
 延命よりも苦しみを減らすことに
 注力するのか。


 そうした判断は、
 正しい状況を教えてもらうからこそ
 できるのでしょう。


・このような悲惨な状態になぜ、
 患者や家族の不満が爆発しないのかといえば、
 ほとんどの末期ガン患者は自分の実情を知らずに闘病し、
 家族も医療者も患者に真実を伝えないことを
 当然のこととしているからなのだ(p211)


■著者は、適切なルールに基づく告知と、
 末期ガン患者にはホスピス治療を
 提案しています。


 最近は、だいぶ患者の人生のために
 配慮する病院が増えいているようです。


 死を前にしても、
 より良い人生を選びたいものです。


 山崎さん、
 良い本をありがとうございました。


────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・なぜ彼女は、希望していた自宅に帰ることは
 できなかったのだろうか、という疑問もわいてくる。
 毎日の治療が必要だったのなら、
 近くの開業医からの往診も可能だったのではないか(p84)


・一般病院の忙しさの中では、患者のケアのための時間など、
 通常の仕事の枠の中では、ほとんどとれないのが実情なのだ。
 だから現状の一般病院で死んでゆく患者たちは、
 どうしても悲惨な最期を迎えることが多くなる・・(p104)


・ホスピスで行われる医療は、患者の苦痛を
 とり除くことに最大の力が注がれる・・
 通常の制ガン治療も延命治療も患者が望むのであれば、
 当然提供される(p213)


・「すべて先生におまかせいたします」
 と言ってきたが、医師たちは、このひどい状態を
 一日でも長引かせることしか
 考えていないようだった(p15)


病院で死ぬということ (文春文庫)
山崎 章郎
文藝春秋
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【私の評価】★★★★☆(89点)


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■目次

ある男の死
密室
脅迫
シベリア
希望
僕自身のこと
十五分間
パニック
五月の風の中で
約束
「息子へ」
そして僕はホスピスを目ざす


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