【私の評価】★★★★☆(87点)
■最近テレビ出演の多い
現役改革派官僚の古賀さんの一冊です。
古賀さんがこれだけ捨て身に
官僚組織の改革を主張するのは、
大腸がんという大病をして、
人生観が変わったからかな、
と思っていたら違いました。
古賀さんは以前から改革派だったのです。
古賀さんが関わったのは次の3つ。
持ち株会社の解禁。
セルフ給油の解禁。
クレジットカード偽造の罰則強化。
こうした取り組みからわかるように、
古賀さんは、以前から規制緩和に
取り組んでいたのです。
・「平成の身分制度」の廃止・・・
保護の強さの順でいえば、
「官・農・高(高齢者)・小(中小企業経営者)」(p332)
■この本で面白いのは、
官僚の権力維持の要諦と思考パターンが
わかるということです。
法律を整備し、
予算をつけて仕事や組織を創る。
そして、業界のために
その規制を維持する。
そして、天下る。
・天下りがいけないという理由は二つある。
天下りによってそのポストを維持する、
それによって大きな無駄が生まれる、
無駄な予算がどんどん作られる、あるいは
維持されるという問題が一つ、
もう一つは、民間企業などを含めて
そういうところと癒着が生じる(p138)
■安倍総理が作った
天下りの斡旋を禁止するという
「国家公務員法改正」は
既に骨抜きになりました。
また、公務員の定年延長も
画策しているらしい。
増税と合わせて、
自分のこととなると
準備が早いですね。
・霞ヶ関だけは過去の遺物ともいえる年功序列と
身分保障をいまだに絶対的な規範にしている。
国民に対して、結果を出せなければ責任を取るべきなのに、
悪事を働かない限り降格もない。年金がなくなっても、
歴代の社会保険庁の長官は、いまだに天下りや渡りで
生活を保障されている(p150)
■古賀さんは、
会社の経営者的な視点で
考える人なのでしょう。
そうした人が、
ここまで言わなくてはならないくらい
国家財政は厳しいのかもしれません。
古賀さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・この人事院というのが不可思議な組織で・・・
事務局は上から下まで全部国家公務員だ。つまり、
第三者といいながら、実は公務員が公務員の給料などの
待遇を決めているのである(p70)
・若者は、将来の日本の株主として税金や保険料を強制的に徴収される、
いわば出資者である。彼らから見れば、日本が破綻して、
IMFが乗り込んで、公務員を削減、無駄な既得権保護の
補助金をカットし、年金の額を引き下げ、支給開始年齢を
引き上げるなどの改革をやってもらったほうが特だ。つまり、
本来はこれと同じことを政府がやらなければいけない(p310)
・国税庁はその気になれば、普通に暮らしている人を
脱税で摘発し、刑事被告人として告訴できるのだ・・・
財務省にとって、この懐刀が、
いざというときにものをいうのだ(p198)
・通産省と電力会社の癒着ぶりは目に余るものがあり、
特に東京電力に睨まれたら出世はできない、などという
話を聞いたことがある。(p258)
・危機管理の要諦はいくつかある・・・
まず、現場に総理直結のスタッフが真っ先に飛ぶ。
実際にはその代わりに総理自らが原発に飛んだ(p26)
・霞ヶ関言葉で「積極的に」は、基本的に「やる」
という意味だ・・・「○×等」と「等」を入れた場合、
後で拡大解釈するための布石だし、「前向きに」は「やる」、
「慎重に」は「やらない」という意味だ(p244)
【私の評価】★★★★☆(87点)
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国民が頑張っても、
シロアリのように日本を食い尽くしていく
官僚の実態にショックを受けました。