■下級武士が貧乏神、疫病神、死神に取りつかれるという
コメディタッチの小説です。
主人公は、貧乏神、疫病神は
他人に鞍がえさせてなんとかしますが、
死神だけは鞍がえできませんでした。
自分には命をかけるべきことがあったし、
他人を殺すことができなかったからです。
コメディでも、出演者は極めてまじめで、
人生とは・・・と考えさせてくれるところが
浅田 次郎さんらしいところです。
・人間はいつしか死ぬ。
だが、限りある命が虚しいのではない。
限りある命ゆえに輝かしいのだ。(p294)
■江戸末期といえば、平和な時代です。
平和なるがゆえに、何を心の糧として生きるのかという
現代にも通じる悩みが見えるような気がしました。
命をかけるというか、
そうしたものがない人よりは、
あった人のほうが幸せなのではないか、というのが
浅田さんの言いたいことのようです。
浅田 次郎さんらしい、笑えて、
考えさせられる小説でしたので
★3つとしました。
─────────────────
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・人には命があり、その命は親から授かるのである。
そしておのれもわずかな命の間に子をもうけ、
代々の苦労におのれの苦労を上乗せして、
子らに申し送る。そうした営みが遥か太古から続いており、
またこの先を遥かに続くのか・・・(p238)
新潮社
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彦四郎の生き様
大衆小説の傑作
落語的にはじまり、後半シリアスな展開に
生きることは素晴らしい
勧善懲悪に人情を散りばめて、さあ泣いてください(笑【私の評価】★★★☆☆(73点)
■著者紹介・・・浅田 次郎(あさだ じろう)
1951年生まれ。
95年「地下鉄(レトロ)に乗って」吉川英治文学新人賞、
97年「鉄道屋(ぽっぽや)」直木賞、
2000年「壬生義士伝」柴田錬三郎賞、
2007年「お腹召しませ」司馬遼太郎賞、受賞。
著書多数。
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