■アメリカ生活の長い野口さんが、
日米の比較をしながら、
ものの見方を教えてくれる一冊です。
「岡目八目」と言いますが、
外に出るからこそ、わかるものがあります。
■競争の国アメリカでは能力のない人はリストラされ、
すぐに貧困層に落下する危険があります。
しかし、能力がある人が、レジを打っている日本は、
能力のある人を活用していないともいえるので、
けっして喜べないことに思えます。
・「驚くほどの能力の人に、日本の店で会う」と先に述べた。しかし、
よく考えてみれば、彼らが注文取りをしたり、玄関で靴を並べたり、
勘定係をするのは、もったいないことだ。・・・能力のムダづかいであり、
社会全体の労働力が適切に配分されていない証拠である。(p43)
■こうした状態を変えていくためにも
日本のサービス産業の効率化が必要です。
より少ない人でサービスしていくことで、
小子化対策にもなります。
役人こそ最大のサービス産業で、
その効率化が最大の課題なのでしょう。
・日本で収め続けた多額の住民税は何に使われたのか?
治安維持やゴミ処理などの基本サービスを受けたのは事実だが、
それ以上に特別のサービスは何も受けなかった。住民税の大部分は、
市役所職員の給与に消えてしまったのだ。(p239)
■しかし、効率化には思い切った改革が必要となります。
「戦争を止めることができなかった」日本には、
改革ができないのではないか?
というのが著者の意見で、なんとも寂しいものです。
・「やめる」選択肢こそ重要・・・公的年金制度の最も基本的な論点は、
「現制度の維持がそもそも可能なのか」ということだ。すなわち、
基本的な選択は、年金制度の廃止である。・・・年金改革はすでに
手遅れになっている。(p139)
■考え方の幅を広げてくれる一冊でした。
笑える話もあり、視野が広がるので、
本の評価としては星3つとしました。
─────────────────
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・今をときめくインターネット検索でのリーダー企業、
ヤフーとグーグルの創業者のうち、二人が外国生まれだ
(ヤフーのヤンは台湾、グーグルのブリンはロシア)(p77)
・アメリカの医療費は・・・きわめて高額だ。西海岸の場合、
保険でカバーされていないとすると、風邪で病院に行っても、
また虫歯一本治療するのにも、数万円かかる。・・・
盲腸で四日間入院すると150万円程度になる(p106)
・輸入制限による産業保護は、消費者が支払う価格を上昇させる
だけではない。関連産業は保護に甘えて改革と進歩のための
努力を怠り、衰退していく。(p180)
▼引用は、この本からです。
ダイヤモンド社
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記念すべき「超」整理日誌10作目!
米国生活からふりかえる日本の政治経済システムの不幸
外国で暮らすことによって、分かること。
エコノミストがアメリカからみた日本【私の評価】★★★☆☆(72点)
■著者紹介・・・野口 悠紀雄(のぐち ゆきお)
1940年生まれ。64年大蔵省入省。72年エール大学留学。
一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、
2005年より早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。
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■関連書評■
a. 「「超」発想法」野口 悠紀雄、講談社
【私の評価】★★★☆☆
b. 「「超」勉強法」野口 悠紀雄、講談社
【私の評価】★★★★☆
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