【書評】99%の日本人が知らない世界の裏側「国連の正体」藤井厳喜
2026/07/01公開 更新
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【私の評価】★★★★☆(85点)
要約と感想レビュー
反日勢力の国連工作
この本では、国連傘下の組織や委員会が、反日勢力や極左グループのプロパガンダの道具となっていると解説しています。例として、「国連特別報告者」による対日報告書を見てみましょう。
日本語もできない「国連特別報告者」が数週間の滞在中に反日勢力の関係者の話だけを聞き、「日本ではマイノリティが深刻な人権抑圧に遭っている」「日本の女子高生の13%が売春している」といった実態とかけ離れた報告書を書いているというのです。
著者はこうした報告が、日本国内の左翼メディアによって拡散される構造も問題視しています。
著者の見立てでは、国内外の勢力が、日本を批判するために国連という場を戦略的に利用しており、日本側はその動きに対して十分な反論をしてこなかったとが問題を大きくしたとしています。
国連では朝鮮総連が、「日本では人権が抑圧されている。差別が横行している。日本では少数民族が毎日ヘイトスピーチやヘイト犯罪でひどい目に遭っている」と宣伝しているという。
共産党系の全日本教職員組合は、「全国一斉学力テストに象徴される日本の競争主義的な教育制度のために、子どもたちは過度のストレスにさらされ、いじめ、不登校、校内暴力、自殺などの問題に結びついている」という意見書を国連の委員に配っていたという。
国連はこうした主張にお墨付きを与えてくれる貴重な場なのです。
「国連特別報告者」のデービッド・ケイという人が、対日調査報告書のなかで、「日本の言論は弾圧されてすごくひどい目に遭っている」などと言って、日本がまるで北朝鮮かチャイナであるかのような報告をしたのも、その一例です(p75)
国際連合の正体
そもそも国連「United Nations」の正確な訳は「連合国」であり、第二次世界大戦で日本やドイツと戦った国々のことです。日本の外務省がこれを「国際連合」と訳したことで、多くの日本人が中立的な国際機関だと誤解してきたのです。
国連憲章には「敵国条項」が残っており、かつての枢軸国に対しては国連の承認なしに軍事攻撃を加えることができると定められています。
「国連は平和の殿堂」という意識は、こうした現実を知らない日本人の幻想だと著者は述べており、「国連中心外交」は日本の国益を損なう危険な発想というわけです。
また学校では、少し英語ができる子がいると、「国連職員になって世界平和のために尽くしたいです」と子どもが言うように教師が洗脳していることも問題視しています。
アメリカがUNESCO(ユネスコ)や国連人権理事会を脱退したように、日本政府も「反日思想に基づく行動を繰り返す職員を替えるまで、資金を出しません」と主張すべきというのが、著者の意見なのです。
国連は、北朝鮮のような人権、人道を無視するテロ支援国家がそのプロパガンダを行う場所になってきています・・・チャイナや韓国などによる捏造情報に基づく反日攻撃が続けられています。慰安婦問題に関する国連人権理事会の動きなどはその最たるものです(p75)
慰安婦問題の正体
慰安婦問題についても、著者によれば、「従軍慰安婦」という言葉は元毎日新聞記者の千田夏光氏の著作によって生まれた造語であり、日本軍による強制連行はなかったという日本政府と記事を訂正した朝日新聞と同じ立場をとっています。
軍の関与は、業者による不正や女性への搾取を取り締まるよう要請したものであり、慰安婦はプロの売春婦であったというのが著者の主張です。
また、国連の人権委員会に提出された慰安婦を軍事的性奴隷と定義した「クマラスワミ報告」は、日本弁護士連合会の支援を受けた戸塚悦朗弁護士が、国連関係者に粘り強く働きかけた結果だと著者は指摘し、日本はこの報告の撤回に全力を尽くすべきだと訴えています。
慰安婦問題は国内の反日勢力や朝鮮人が、20~30年かけて国連の場で反日宣伝を続けてきた結果であり、日本政府は国家として反論し、間違いは撤回させる必要があると著者は主張するのです。
韓国の中学・高校の歴史教科書には「日本が朝鮮の純潔な乙女を挺身隊という名目で動員し、日本軍の慰安婦として犠牲にした」「その数は数十万に及ぶ」などと書かれています(p183)
中国に支配される国連の闇
著者はWHOを含む国連機関への中国の影響力の拡大についても警鐘を鳴らしています。
WHO事務局長のテドロス氏はエチオピア出身ですが、外務大臣時代に中国の一帯一路構想に参加を決定し、その後香港出身の中国系の女性からWHO事務局長を引き継ぎます。
テドロス氏は武漢コロナウィルスが拡散すると、「COVID-19」と慣例を無視した命名をし、中国が武漢を都市封鎖してコロナが落ち着いてから緊急事態宣言を発するなど、中国に配慮したかのようなWHOの対応に著者は疑問を呈するのです。
また、国連人権高等弁務官事務所の元職員が、チベット人やウイグル人の活動家の情報を中国政府に渡すよう上司から指示されたと証言しているという事例も紹介されています。
つまり国連は中国の大きな影響下にあり、中国出身の国連職員は中国共産党の指令下にあると考えなければならないというのが著者の見解です。
そんな国連主導の地球温暖化防止の枠組みである「パリ協定」からトランプ大統領が脱退するのは当然なのでしょう。「中国は石炭を掘っていいのに、アメリカはダメ」などという意味のない枠組みというわけです。
国連をありがたく信頼するのではなく、その活動の背景を理解した上で判断することの重要性を感じました。藤井さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・国連というのは、どんなによく言っても各国がプロパガンダをやる場です・・・ところが日本では、いまだに「国連は平和の殿堂である」と勘違いした人が珍しくありません(p122)
・チャイナは、WTOに加盟しておきながら、ルールを守らず、知的財産権を侵害し続けてきました・・チャイナが2002年にWTOに加盟して以来、アメリカは製造業で300万人以上、鉄鋼業ではほぼ4分の1の雇用が奪われ、6万もの工場が閉鎖されました(p21)
・沖縄の偏向マスコミは、米軍基地の弊害について書くことはあっても、チャイナの圧倒的脅威から沖縄の平和を守っているのが米軍と自衛隊であることに言及しないのです。むしろ、「米軍の存在自体が戦争を引き起こす原因だ」と、チャイナや北朝鮮の宣伝を繰り返しているのです(p106)
・沖縄を左翼の牙城に変えていったのは、日本本土の左翼です・・・祖国復帰運動に、本土の左翼が入り込み、この運動を完全に換骨奪胎し、反日左翼運動として乗っ取ってしまったのです(p107)
▼引用は、この本からです

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藤井厳喜 (著)、ダイレクト出版株式会社
【私の評価】★★★★☆(85点)
目次
プロローグ アメリカが国連の機関を脱退!
第1章 国連幻想
第2章 国連というシステム
第3章 腐敗する国連
第4章 プロパガンダの場としての国連
著者経歴
藤井厳喜 (ふじい げんき)・・・1952(昭和27)年、東京都江戸川区生まれ。本名:昇。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。1977〜1985年、アメリカ合衆国へ留学。クレアモント大学大学院で政治学修士号取得。ハーバード大学政治学部大学院へ進み、政治思想のハーベイ・マンスフィールド教授、哲学のジョン・ロールズ教授、ハンチントン教授、社会学のエズラ・ボーゲル教授に師事。政治学博士課程修了。ハーバード大学国際問題研究所・日米関係プログラム研究員、政治学部助手を経て帰国。
1989 〜 1992年、ラジオ文化放送(JOQR)でニュースキャスター。TV朝日「朝まで生TV」等に出演。大手信託銀行、大手証券会社等の顧問、財界人の個人アドバイザーを務める。
日米保守会議を創設。リチャード・アーミテージ元米国務副長官、ロバート・ゼーリック世界銀行総裁(共に当時は民間人)等を日本に招聘。
株式会社ケンブリッジ・フォーキャスト・グループ・オブ・ジャパン代表取締役。
従軍慰安婦関係書籍
「国連の正体」藤井厳喜
「日本よ、もう謝るな!」山岡鉄秀
「日本を貶め続ける朝日新聞との対決全記録」ケント・ギルバート、山岡鉄秀
「日本国民に告ぐ 誇りなき国家は滅亡する」小室 直樹
「国連が世界に広めた「慰安婦=性奴隷」の嘘―ジュネーブ国連派遣団報告」藤岡 信勝
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